【レポート】
20日より開催されているWPC EXPO 2004だが、まずは、主要PCメーカーのPC本体を重点的にレポートする。いずれも、派手なパフォーマンスが繰り広げられるブース各所には、新技術、新提案といった製品が散在。各社が思い描く"未来のPC"が見受けられた。
今年、誕生10周年を迎えた富士通のPC「FMVシリーズ」といえば、木村拓也さんが主演するTVCM。これまで、原田芳雄さん、三谷幸喜さん、ジョン・カビラ&川平慈英さん、哀川翔さんといった著名人らが、木村さんの私生活に乱入する謎の男として共演し、人気を集めてきた。
富士通は、今回のWPC 2004で、CMに使用されている"木村家"をフルセットで再現。各社がダンス、ミニライブといった製品パフォーマンスを繰り広げる中、セットを使ってのオリジナルドラマの上演でFMVの機能を行なうなどし、注目を集めていた。そして、このオリジナルドラマの終盤、"未来の木村家"の中で登場したのが、富士通が思い描く将来のPC。バーチャルキーボードやエージェント機能搭載のデスク一体型PCなどが、スタンダードな未来生活の一環として取り上げられていた。
また、参考出展として紹介されていたのが、つながる「FMV(富士通)&VALUESTAR/LaVie(NEC)連携」と「FMV(富士通)&DIGA(松下電器産業)連携」。いずれもDLNA(デジタル リビング ネットワーク アライアンス)に対応し、FMVシリーズにはホームネットワーク技術「DiXiM」が搭載されている。サービス内容は、FMV、VALUESTAR/LaVie、DIGA、それぞれを有線・無線でつなぎ、メーカーに関係なく互いのコンテンツを共有できるというもので、今後は、ホームネットワークの未来に向けて、著作権保護対象コンテンツにも対応していく、とされている。
また、PCに指紋認証機能を搭載するなど、バイオメトリクス技術を推進する富士通では、非接触型手のひら静脈認証装置を展示。この技術は、手のひらを近赤外線で撮影し、ソフトウェアにより静脈パターンを抽出、登録済みのそれと照合するというもので、12日より東京三菱銀行で採用されている。今回のWPCでは、見学者に対して随時デモンストレーションを行い、その実用性をアピールしていた。
富士通がWPCで想定する未来のPCが、よりインテリジェントで、生活に溶け込むデザインなら、NEC、東芝が想定するPCは、早い段階での実用化が見込まれている、燃料電池搭載ノートPCである。
NECブースでは、19日にリリースしたばかりの新開発ノートPCを展示。その紹介パネルによれば、出力密度を70mW/cm2に向上させたことにより、発電素子を従来比約25%、また、平面実装技術による薄型発電ユニットの開発で、厚さを同約20%小型化することに成功した、とされている。
説明員によれば、重さは約2.5kg、駆動時間は標準装備の燃料カートリッジ1つ(容量250cc)で、約10時間。製品化の予定は未定だ。
そして、同じく燃料電池搭載PCを展示していたのが、東芝。B5型ノートPCを駆動できる「ダイレクトメタノール方」燃料電池(DMFC)を搭載している。こちらは、高効率で発電ができる「希釈循環システム」の開発などにより、燃料カートリッジの体積を10分の1以下に小型化、また、PCの使用状況に合わせたモード切替運転により、効率的、長時間駆動を実現したという。なお、展示品の重さは約1.2kg、駆動時間は燃料(メタノール)容量100ccにつき、約10時間。現地スタッフによれば、「一般向け価格というわけにはいかないが、来年度中には販売する」とされている。
また、東芝では、リアルモバイラーのプライバシーを保護する技術として、「視野角制御フィルタ」を参考出展。展示品のノートPCの場合、正面からモニタを見る際には問題ないが、左右斜め、いわゆるユーザー以外の目線から覗き込んだ際には、黒い市松模様がディスプレイ上に浮き上がり、閲覧できないようになっていた。
その仕組みは、ディスプレイの前面に配置されたフィルタ(透過率約80%)を電圧調整で制御する、というもの。ON/OFFの切り替えも可能で、商品化の際には、市松模様のほか、左右から見た場合に見える際の模様のバリエーションを増やし、さらに、自由に視野角が変更出来るようになるという。
シャープでは、3D対応の液晶カラーモニターおよびノートPC「Mebius RD」を展示。いずれもワンタッチで2D/3Dモードを切り替えることができる。説明員によれば、近いうちに他のノートPCにも3Dソフトウェアを搭載する、とのことで、通常の映画・PCゲームといったDVDなどでも、3Dで楽しむことができるようになるという。
また、松下電器産業では、参考出展という形で目新しいPCなどは展示されていなかったが、「Let's note R3」の新カラー天板10色や、19日にリリースされたUSBバスタワー及び+R DL(2層)メディアの書き込みに対応したポータブル DVD Super MULTIドライブ「LF-P767C」、SDメモリーカードといった周辺機器などを展示。どちらかといえば、ブルーレイディスクやDVDレコーダー「DIGA」、プラズマ/液晶TV「VIERA」、デジタルカメラ「LUMIX」など、家電に重点を置いた展開となっていたようだ。
WPC開催と時同じくして放送を開始したのが、モバイル放送である。以前のリリース時にも大掛かりな発表会を開催したが、WPCではブース展開のほか、モバイル放送体験と称し、受信端末付きの送迎バスを、およそ1時間1本程度で運行。区間は、会場となる東京ビックサイトから、りんかい線国際展示場駅までという約5、6分程度の短い道のりではあるが、今回は試しに、帰りのバスに搭乗してみた。
実際に体験してみると、視覚的には、500k動画を視聴している気分。特に画像が乱れたり、ストリーミングが途切れることはなかった。多少、コンテンツ切り替えの遅さがネックになったものの、手持ち無さたなときに、ニュース、音楽、ドラマ(提供予定番組は全40ch)が見られるのは、なかなかにして楽しいもの。また、動画のほかにも、テキスト・画像といったデータ情報などもあり、ザッピングするおもしろみがある。ただし、サンプル機にはSDカードが挿入されていなかったため、残念ながら録画などの機能は試すことは出来なかった。
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チャンネルの選択画面 |
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台風情報もリアルタイムでバッチリ。データ情報によるテキスト・画像提供もある |
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