【レビュー】

満漢全席感を味わうノートPC「FMV-BIBLO NX90J/T」

3 魅力ある器と基本性能

    加藤勝明  [2004/10/14]

    マシンスペックも魅力的

    ノートなのにギガビットイーサ(コントローラはBroadCom製)を搭載し、さらにD1/D2出力も搭載。このD端子はWindowsが起動している時のみ利用可能で、インスタントAVモード時は利用できないのが残念

    無線LANはAthelos製の802.11a/b/g対応カードを搭載。これを搭載しているのは最上位モデルであるNX90のみである点に注意しよう

    NX90は普通のノートPCとしてチェックしてもかなり魅力的だ。CPUはモバイルPentium 4 538(3.2GHz動作)を搭載し、Hyper-Threadingの力をあらゆる局面で発揮してくれる。さらにATIのMobility RADEON 9700や802.11a/b/g対応無線LAN、ギガビットイーサと、ノート用として存在する最高のパーツを集めて作られたマシン、ということができるだろう。3DMark03のスコアも3485(1024×768)を叩き出すため、3Dゲーム用として使ってみるのも面白い。

    メディアを選ばないDVDスーパーマルチドライブを採用。オリジナルDVD作成はもちろん、TV録画にも使える

    インタフェース系は左手側に集中配置。100GBのHDDを使えば、IEEE1394を使ったDVキャプチャも怖くない

    さて、これほどパワーがあるとどうしても気になるのが、「熱」と「騒音」。ノート用としては最速クラスのCPU&GPUを搭載しているだけあって、冷却システムはかなりゴツい。電源投入と同時に搭載されたツインファンが回り出すが、低音のノイズが中心であるため、思ったほど気にならない。エアコンや空気清浄機の静音モードほどではないが、このスペックにしてはかなり頑張っているといえるだろう。

    動作中は当然熱を帯びるが、熱源体がヒンジ側に寄っているため、大きなパームレストにべったりと掌を預けていても不快感は感じられない。ただ通気孔が底面に設けられているため、カーペットや布団の上にベタ置きで使うと、本体後部から盛大に熱気が吹き出るようになる。よって、長時間の利用が前提ならチルトスタンドを立てて使うほうが安心だ。

    反対にACアダプタはかなり発熱するので、ホコリまみれになるような空間に押し込むのは避けた方がよいだろう。

    ちなみに、バッテリ持続時間はわずか40分。電源を切らずに部屋から部屋へ移動するためのUPSみたいなもの、と考えよう。

    底面カバーを外した状態。左側のファンの直下にはMobility RADEON 9700が、中央上のヒートシンクの下にはCPUとチップセットが鎮座している

    発想はよい、問題はツメの部分だ

    ノートとしては最高のスペック、使いやすく品位も高いAV機能、実務にも遊びにも活躍間違いなしの製品だが、細かい部分のツメの甘さも散見される。TVアンテナ端子の配置やプラスチック部分の質感など、もう少しなのに……と感じる部分がある。

    その最たるものが画面の半分以上を覆い隠すスタートメニュー。お買い得感の創出と初心者もターゲットにした方針ゆえの仕様だろうが、ここまで多いと、使いにくいという印象が強くなってしまう。せっかくよい器を持っているのだから、盛りつけもほどほどにセーブしてもらいたい。長く使えることは確実なよいハードだけに、今後はこの点でブレイクスルーを感じさせて欲しい。

    使っていて残念だったのがこのアンテナ端子の配置だ。TVを観ながらの作業時には非常に煩わしい。せめて背面に回して欲しかった

    広大なデスクトップを埋め尽くすスタートメニュー。満漢全席感は満喫できるが、使いやすいとはいえない

    製品仕様

    型名 NX90J/T
    CPU モバイル Pentium 4 538(3.20GHz)
    メモリ 512MB
    HDD 100GB
    光学ドライブ DVDスーパーマルチ
    ディスプレイ 17型ワイド
    テレビ機能
    提供時期 9月25日
    実売予想価格 35万円前後

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