【レポート】

CEATEC JAPAN 2004 - MS古川氏基調講演「変わらないライフスタイルもある」

    大塚実  [2004/10/08]

    CEATEC JAPAN 2日目の6日には、米Microsoftバイスプレジデント兼マイクロソフト執行役最高技術責任者の古川享氏が基調講演に登場、同社のコンシューマ戦略・ビジョンなどについて語った。

    米Microsoftバイスプレジデント兼マイクロソフト執行役最高技術責任者・古川享氏

    コンシューマ分野での最近のトレンドとして顕著なのは、PCと家電の技術の融合だ。PCの技術が家電に採用された例としては、HDDを搭載したビデオレコーダや、MP3などのデジタル圧縮技術に対応したオーディオプレイヤーなどがあり、逆に家電からPC側へは、CD/DVDやTVの受信機能などの例がある。今後はこの動きがさらに加速することになるだろう。

    PCと家電の関係。相互に技術が利用されている

    融合へ向けた同社の取り組み

    家電業界の人からは「マイクロソフトはこの分野に来なくていい」と言われることもあるそうだが、氏は「御輿の一部を担がせてください」と、同社として積極的に関与していく姿勢を強調。すでに、DLNA(Digital Living Network Alliance)のボードメンバーとして、異なるメーカー間の機器でも接続できるよう、相互接続性の確保を働きかけている。今年のCESでは「Windows Media Connect」という技術も発表した。

    さらにSMPTE(映画テレビ技術者協会)においては、Windows Media Video(WMV)コーデックの普及を目指し、標準化も提案している。「VC-1」(Video Codec 1、当初はVC-9と呼ばれた)という名前になっているのは、「Windows~と付いていると、プロプラエタリなフォーマットなのではないかと思われる」ためとのことで、すでに次世代光ディスクの「HD DVD」や「Blu-ray」への採用も決定している。

    そういったバックグラウンドを踏まえ、同社が提案するキーワードとなるのが「デジタル・ライフスタイル」だ。これは、こんな環境を家庭で実現したい、という同社のビジョンを表すものだが、氏が強調するのは、技術的な裏付けが全く無い"やらせ"ではなく、これらは既存の技術の組み合わせで実現が可能である、という点だ。

    PCやインターネットなどの普及により、ライフスタイルは変わりつつある。1つは、ビジネスの多忙さが増し、余暇時間が減少したこと。多くの人が、家庭や旅先に仕事を持ち込んだり、休暇でも会社から連絡が来たり、という経験があるだろう。また、交通機関の発達だけでなく、ネットワークの高速化により、世界はより狭くなったとも述べる。

    その一方で、変わらないもの、変わって欲しくないものもある。家族や友達との繋がりや、楽しく有意義に過ごす時間、自分らしさ、などだ。氏は「新しいライフスタイルを作る」としつつも、全てを変えていこうというのではなく、「今までのものも大事にしたい」とし、「両者を組み合わせたときに、新しいライフスタイルが生まれるのではないだろうか」との認識を示した。

    ライフスタイルの変化

    デジタル・ライフスタイルへの道

    氏は、デジタル・ライフスタイルの"ロードマップ"を紹介。それによると、最初のステップの「現在」では、特定の組み合わせでのみPCと家電が連動しており、デバイス毎に合わせたコンテンツを利用、とされている。また、次のステップの「年末に向けて」では、音楽・ビデオなどを簡単に外でも楽しめ、PCと家電の自由な組み合わせでコンテンツを共有できる、とした。その一例として、Creative製のPortable Media Centerや、Motorola製のWindows Mobile搭載携帯電話などを紹介した。

    Creative製のPortable Media Center

    Windows Mobile搭載の携帯電話

    さらに先のステップとして「2005-2006」では、いつでも・どこでも・どんなデバイスでも音楽・ビデオなどを楽しめ、PCと家電を意識しない世界が実現、そして最後の「将来」では、デバイスを意識することなくサービスが使えるようになる、という。ここでは、WinHECで公開したコンセプトモデル「Windows Home Concept」のデモが行われた。

    Windows Home Conceptのデモ。ディスプレイの右にある白い箱が「Windows Home Center」、左の壁に掛かっているのが「Windows Home Tablet」

    常に待機状態で、ブートの待ち時間は必要ない。リモコンの指紋認証機能でログインすると、Home Centerの本体にメッセージが表示される

    インタフェースはWindows Media Center Editionをベースに試作

    テレビを見ている時に電話の着信。誰からかを画面と本体に表示

    電話をかけてきた人のプロフィールが表示される

    邪魔されずに楽しみたければ「Do Not Disturb」ボタンを押しておく

    Home Tabletの方は、家族のメッセージボードとしても利用できる

    個人のログインも可能。本体を横にすると自動的に認識し、向きを変更

    関連記事

    関連サイト

    新着記事

    特設サイトの情報

      人気記事

      一覧

      イチオシ記事

      新着記事

      特別企画

      マイナビニュースマガジン