【レポート】
ソニーは、2005年春の発売予定で、ルームリンクの新型を参考出品していた。有線接続だった前モデルと比べて、ワイヤレスLAN(802.11b/g)に対応し、ハイビジョン映像を無線伝送可能。映像出力にD3端子を装備する(仕様は現時点では不確定)。現在、デジタル家電のネットワーク接続規格「DLNA1.0」(デジタル リビング ネットワーク アライアンス)のロゴ取得を行っている段階で、デジタル映像の著作権問題も含めて開発中とのこと。CEATEC会場では自社ブース以外にもDLNAブースでも展示を行っており、松下電器産業や東芝など他社メーカー製品に録画された映像コンテンツを再生するデモなどを行っていた。DLNAのロゴ取得製品であれば互換性が保証される。
今回展示されたVAIO type Xから映像を飛ばして新型ルームリンクで再生することも可能だが、type Xは内部に独立したトリプルチューナーを搭載したレコーダーを2台内蔵する仕組みから、DLNA的には2台のレコーダーが接続されているイメージになる。type Xも11月下旬発売に向けてDLNAのロゴを取得中とのこと。
その他、70V型のフルHD解像度(1920×1080)のリアプロジェクションテレビの展示を行っている。独自開発のマイクロディスプレイデバイス「Silicon X-tal Reflective Display(SXRD)」を3枚使用している。
NTTドコモおよび、auブースでは携帯電話用の燃料電池の展示が行れている。NTTドコモのブースではFOMA向けクレードル型燃料電池を展示(研究開発は富士通研究所)。燃料にはメタノール水溶液を使用し、22ccのカートリッジで約3Whの出力容量があり、通話および携帯電話の充電が可能。クレードル型のFOMA端末向け燃料電池は業界初という。
auのブースでは、共同研究を行う日立製作所と東芝の燃料電池を参考展示していた。こちらも燃料にはメタノールを使用し、日立製作所はファンやポンプを搭載しないパッシブ型、東芝は燃料電池が発電時に発生する水をリサイクルするセミアクティブ型とのこと。
燃料電池の原理は水の電気分解の逆を行うことになるが、メタノールと水を燃料に発電を行い二酸化炭素と水が発生する。パッシブ型は発生した水を蒸発させるなどの処理の必要があるが、アクティブ型は燃料としてリサイクルする。携帯電話用途としてはポンプなどが必要ないパッシブ型の方が小型化で有利だが、発電効率ではアクティブ型が有利。今回の展示はパッシブ型の日立製作所の展示製品が小型になっている。
燃料電池は小型化が難しいなど技術的な課題以外にも、燃料に発火性のメタノールを用いるため、安全性の確保や規制など社会的なインフラの整備の必要もある。現在、航空機内にメタノールの持ち込みが規制されているが、経済産業省では2007年ごろをめどに規制緩和や標準化活動が進行している。
その他、日立製作所もノートパソコンやPDA向けの燃料電池を参考出品していた。
ビクター・ブースは独自技術であるD-ILA(Direct-Drive Image Light Amplifier)の製品をアピールしていた。D-ILAは反射型液晶(Liquid Crystal on Silicon)の一種で、高開口率かつ、グリッド(格子縞)が目立たず、高解像度が実現できる。HD放送に対応するHD-ILAの70V型のリアプロテレビを参考出品したほか、米国では発売中の61V型、52V型を展示していた。
その他、フルHD対応(1920×1080)のD-ILAプロジェクタ「DLA-HD2K」を展示したほか、フルHD(1920×1080)の4倍解像度の「4K2K」映像をD-ILAプロジェクターで再生する体験シアターをブース内に設けており、フィルム映像を凌駕する解像度を実現していた。
今回、各社から立体映像システムが多数提案されていた。日立製作所、NTT、カシオ計算機などのデモ製品を紹介する。
日立製作所は上方から全方位の映像をプロジェクターで鏡へ投射し、中心の回転するアクリル板へ投影する方式の立体映像をデモしていた。実際にブース内で人物をビデオカメラを使って撮影しリアルタイムに立体投射している。3DのCG映像の投射も可能。
NTTブースでは、液晶パネルを2枚重ねて、下層と上層で輝度を変化させる方法で立体映像を表現する技術をデモしていた。液晶パネルの間にフィルタをはさみ、輝度を変化させる方式で、偏光などの方法で実現しているとのこと。2Dと3Dを同時に表示する方式のため、長時間視聴しても疲れにくく、解像度が半分に下がることもない。デモではスロットマシーンをイメージした映像を再生していた。
カシオ計算機ブースでは、2.2型のVGA超高精細液晶のほか、2.4型QVGAの3次元表示液晶のデモを行っていた。表示内容を高速に切り替える方式で、両眼視差を実現するために映像に同期させてバックライトを切り替えているとのこと。詳しい内容は企業秘密とのことだが、指向性のある光を用いているようだ。
パイオニアのブースでは、レンズの焦点を中空に集める方法で、空中に映像が浮いているような方式をデモしていた。その他、三洋電機でも立体視の液晶を搭載した携帯電話を紹介していた。
三菱電機はDLPのリアプロジェクションテレビの展示のほか、HMDやリバーシブル液晶、高速顔認証技術など未来志向の技術製品を多数デモしていた。顔認証技術は、人間の体の一部を、その人を認証するための「鍵」として利用するバイオメトリクスとよばれる技術の一環で、飛行機の搭乗システムなど多数の分野に応用できる技術。
その他、GPS衛星の位置情報と国土地理院の電子基準点を組み合わせる技術で、高精度の位置情報取得が行える「PAS」と呼ばれる技術を紹介していた。Pocket PCベースのデモ機ではCFスロットにGPSユニット、SDカードスロットにPASデータを取得するAir Hカードの二枚挿しを行っていた。
松下電器産業は、デジタル家電開発の統合プラットフォーム「UniPhier」の回路ほか、DLNAのコンセプト製品を展示していた。
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デジタル家電開発統合プラットフォーム「UniPhier」 |
参考出品 AVCサーバー DLNAコンセプトの製品 |
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開発中のフォトダイオードベースの感光素子 |
SDメモリーカードのブースでは、10月1日に発表された非接触型ICカードの機能を盛り込んだ「smartSD」の展示デモを行っていた。ICカード機能を持っており、買い物などの認証・決済などが行える。その他、2GBの容量のカードを展示していた。
今回、DVD-R/RWやDVD-RAMなどの現行DVD規格のブースのほか、規格を競っているBlu-RayやHD DVDなどの次世代DVD規格のブースも出展している。各社所属する陣営の次世代DVD規格レコーダーを参考出品している。
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