【レポート】

Linux World C&D 2004 - ライブドア堀江社長、「プロ球団を持てたら、Linux球団にしたい」

    大川淳  [2004/09/30]

    「~Linuxを利用した「ITビジネス」の新提案。Linuxの次世代! ~」をテーマに、9月29日、「LinuxWorld C&D/Tokyo 2004」(主催 IDGジャパン)が東京・新宿区で開催された。Linuxのエンタープライズ用途での活用、最新テクノロジーなどを紹介している。初日の基調講演には、プロ野球への参入表明で注目を集めている、堀江貴文ライブドア社長兼最高経営責任者が登場、「ベンチャーのノウハウを活かせば黒字化できる! ライブドアの成功哲学」と題して、Linuxとインターネット、経営とITの課題といった「旬」の材料を俎上に載せ 、熱く語った。

    堀江貴文ライブドア社長

    まず、堀江社長はLinuxを巡る状況の変化を振り返る。「使い始めて7-8年前だが、この間大きく様変わりして、Linuxはようやくビジネスとして成長してきた。しかし、これまでは、Linuxを利用すればコストを低くできる、パフォーマンス、信頼性も(大規模システムと)大きな差はない、と説明してもなかなか理解してもらえず、高い機械を買いたがる人が多かったのは不思議だった。それが、この2-3年でLinuxが市民権を得た。これは、ITバブルがはじけたからだ。企業がIT投資を削減するようになり、安いものを探し始め、やっと感覚がまともになってきた。この点ではバブル崩壊はいいことだったかもしれない」。

    それでもLinuxがさらに大きく伸長しないことについて「社長がITを理解していないことが大きい。会社というものは、社長の器以上には大きくならない。社長がITを『イット』と読んでいるようではいけない。これからは、ITが必須になる。たとえば、銀行がやっていることは単なる数字のやり取りであって、事務処理のかたまり。これはITそのものだ。人が実際に介在するものは、M&Aやプライベートバンキングくらいのものだ。それ以外は、ほとんどすべてコンピュータが処理している。つまり、金融業務そのものが実はIT産業なのではないか。にもかかわらず、銀行のトップで、ITをわかっている人はいない。これが大きな問題だ」という。

    一方で「情報システム部門にも問題はある」と指摘する。「この部門は、できるだけ予算をとって、最新のソリューションを使いたがる。しかし、いいシステムでも、実際には(会社の状況、規模には最適ではない)無駄なもの、ということもある。ところが、社長がITを知らなければ、それをとめることができない。社長(の意識)を変えなければいけない。ITがわかっているトップは、高価で不必要な機械を導入したりはしない」。

    堀江氏は「いま、インターネットは第3の革命が起こっている」と考えている。「1番目の革命は、電子メールが使えるようになり、これがキラーアプリケーションになったときだ。2番目は、ネットスケープ、モザイクなどブラウザができ、WWWがメジャーになったとき。そして第3には、ブログが出てきたことだ。インターネットが普及し始めた頃、これで誰もが世界中に情報を発信できるようになった、とよくいわれたものだが、一部の人々を除けば、実際にはできなかった。いまでも、ホームページを自分でつくれる人は少ない。しかし、ブログなら使い方は簡単だ。ブログにより、他の手助けなく、みんなが情報発信、コミュニケーションができるようになり、世の中は大きく変わる。人が出会うと英知が生まれ、トランザクションがますます増える。インターネットのすばらしいところは、コミュニケーション特性だ。人と人が出会って、何かが生み出される」

    Linuxのこれからについては「Linuxはインターネットから生まれたOSだ。さまざまなグループがあって、リーナスがカーネルをつくって、OSができた。成り立ちがインターネット的であり、Windowsとは大きく異なる。インターネットがコミュニケーションを変えていく過程で、Linuxは大きな役回りを演じることになる。インターネットにトランザクションが集中した場合などの安定性だとか、課題はある。しかし、そうした問題が解決されれば、Linuxはインターネットを支えるOSになる」と述べた。

    最後に堀江氏は「もし、プロ球団をもつことができたら、Linuxでシステムを構築して、日本発のLinux球団になる」と結び、聴講者の喝采をあびた。

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