【レポート】
今年は記録的な暑さが続いているが、そんな夏を気分的に涼しくするために古来より楽しまれてきたのが「怖い話」といえるだろう。気分だけで涼しくなれる怖い話はある意味エコロジー。というわけで今回、夏休みスペシャルとして「心霊企画」をお届けしたい。恐がりの人は、ブラウザの「戻る」ボタンを押すことをお勧めする。逆に、こういった話が好きな人は、深夜まで待ち、部屋を暗めにして見るようにしよう。
題材としたのは、このテの企画では定番とも言える心霊写真。夏になるとテレビの特番なども毎年恒例だが、ふと疑問に思ったのは「デジタルカメラのCCDにもそういったナニかが写るのだろうか?」ということ。早速それを検証すべく、今回は筆者が普段取材などに使っている「LUMIX FZ1」で試すことになった。
詳しいところは良く知らないが、そもそも心霊写真と呼ばれるものには、次のようなものが考えられるだろう。
冒頭で脅かしておいて何だが、筆者は割と怖がりなので、全く何も撮れないというのも企画的には困るものの、希望として(1)は避けてもらいたい。なので(2)か(3)あたりを期待しつつ、とりあえずいくつかの定番スポットに繰り出すことにした。
最初の場所は、C県にある某有名池。周囲は約4~5kmと、池というにはかなり大きい。心霊スポットとしても有名だが、ここは釣りなどでもかなり名前が知られている。事前にネットで調べたところでは、大体以下のような噂が主流となっているようだ。
現場の駐車場に到着したのは午後7時。ちょうど薄暗くなってきた頃だったが、7時以降には急激に暗くなり、あっという間に真っ暗闇。まわりには街灯が全くない上、月も出ていない。週末で肝試しの大学生あたりが来ているかと期待したのだが、残念ながら筆者一人しかいない。
当初の計画では、ここで一旦下見をした後、近くの街で晩飯でも食ってからまた来ようと考えていたのだが、ここまで来る途中の道も街灯や案内がほとんどなく、再びたどり着ける自信がない。それに雰囲気的にはもう十分怖いので、とりあえず晩飯は後回しにして、先に撮影を開始することにした。コンビニ弁当でも買ってくるべきだった。
灯りが全くない状態なので、撮影は感度をISO400固定にして、夜景モードで行った。露出時間が長いので、もちろん三脚も使用している。しかしあまりにも暗いため、フラッシュOFFでシャッタースピードが8秒くらいになっても、撮影した画像を見ると「真っ黒」でノイズしか写っていない。これではちょっと問題アリなので、フラッシュをONにし、対象物が何か写るような感じで撮影していくことにした。
この池の周囲には幅1mくらいの細い遊歩道があり、ぐるっと1周できるようになっている。最初はこの遊歩道の駐車場近辺で撮影をしていたのだが、これだけではちょっと物足りない。とはいえ、遊歩道の先の方は不気味さ100%であまり踏み込みたくない雰囲気。
しばし迷いつつ、結局、先に進むことに決定。しかし進むにつれ、所々に蜘蛛の巣は張っているし、蚊は多いし、池からは何の生き物か良く分からない大きな鳴き声も聞こえる。噂にある機織りの音など、この大きな鳴き声の前には消え去りそうだ。それにしても、ただでさえ広いのに、一々撮影しながらだとちっとも先に進まない。
が、何とか半分くらい進んだところで、何か灯りが見えてきた。それに人の声も聞こえる。あれ? 夜釣りをしている人達がいる…。
どうやら池のこちら側にも道が来ており、釣りができるようだ。地元の人らしい釣り人のおじさんと話をしたら、「風景を撮ってるのかい?」などと呑気なことを聞かれ、どうも心霊スポットという感じがしない。むぅ、ガセネタだったか?
しかしここまで来てしまった以上、もう半分進まないと帰れない。気を取り直し、再び遊歩道を進み出す。同じように暗闇の中を進んでいくが、もう慣れてしまい、撮影もスムーズ。通常は90分程度のコースだが、結局2時間ちょっとかかって最初の地点に戻ってきた。
撮影した画像を全てじっくり調べてみたが、ツーリングにハイキングまでしておきながら、結局それらしき写真は1枚もなし。そもそも、霊感ゼロで今までの人生の中で一度もそういう体験がない筆者に対し、急に心霊写真を撮れということ自体無理があるような気もする。
野外がダメなら都心にも心霊スポットはあるということで、次はS区の某有名トンネルに場所を移した。ここは墓地の下にトンネルを通したという話で、やはり以下のような噂がネットでは語られている。
運転しながら写真は撮れないので(筆者はバイクのみ所有)、今回は壁や天井を重点的に撮影することにした。ちなみに筆者は以前、ヘルメットにカメラを取り付けるという荒技 をやったことがあるが、さすがにお墓の真下でそんな真似をする気にはなれない。
前回の池ではちょっと時間が早すぎたという反省があるので、今回は夜11~12時に撮影を行った。しかし、それでも早かったかもしれない。心霊スポットいう割には交通量が随分多い…。
それでもトンネルというのはどこでも不気味な雰囲気があるものなので、ここも雰囲気的には十分不気味さは漂っている。しかし内部に一歩足を踏み入れると、壁一面に描き込まれた落書きに唖然とする。モードを切り替えたりアングルを変えたりしながら撮影していくが、壁の写真は霊なんだか落書きなんだか良く分からない状態。
歩道の片側を一通り撮影した後、今度は逆側に渡って、再び内部の撮影を行う。しかしここでも、犬の散歩をしていた近所の人らしい男性に「(心霊写真)撮れますか~?」と釣りのような言葉をかけられ、どうも心霊スポットという気分ではない。筆者の撮影中にも記念撮影に来た若者が数名現れるなど、心霊スポットとしては有名なようだが、ここもやはりガセネタか?
撮影した画像を後ほどじっくりチェックしてたが、やはりそれらしきモノは写っておらず。またもや無駄足となってしまったが、個人的には、トンネルの中に人が寝ていて突然歌い出されたのが一番怖かった…。
結局、今回は何の成果も得ることができなかったが、かといってこういう話を全て否定するつもりは毛頭ない。世の中には不思議なできごとがたくさんあるのだ。目覚まし時計が何者かによって勝手に止められていて寝坊したり、あるいは念のためアラームをセットしておいた携帯電話も何故か部屋の隅に吹っ飛んでいたり。
今回は残念ながらショボい結果に終わってしまったが、原因としては、場所が悪かった可能性もあるし、撮影者の感度が鈍かったせいかもしれない。まぁとりあえず筆者が霊感ゼロであることは間違いないので、この企画を次回も続けるのであれば、「人選からやり直すべき」という結論で今回は終わりにしたい。
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