【レポート】
7月23日~27日の5日間、東京・有明のパナソニックセンターで、NHKおよびNHKエンタープライズ21の主催による「デジタルアートフェスティバル東京2004」が開催された。これはデジタル技術とアートを融合させた"デジタルアート"をテーマにしたイベントで、NHKのデジタルアートの才能発掘番組「デジタル・スタジアム」がこれまで番組で発掘し紹介してきたデジタルアート作品を一般公開しようというもの。昨年に続き、今年で第2回目の開催となる。
プログラムは「作品展示」、「映像作品上映」、「イベント」の3本柱となっており、昨年に比べ、その規模は確実にアップしていた。ここでは、5日間を通じて行われていた作品展示の模様をお伝えする。
作品展示は、「デジタル・ミュージアム『東京ミステリヨ』」、「デジスタ展」、「東京ガジェット展(東京PRIZEコンテスト)」の3部から構成されている。「デジタル・ミュージアム『東京ミステリヨ』」では、国内外のアート作品やこれまで番組に応募されてきた作品が公開されていた。また、「デジスタ展」では、これまでデジスタに入賞した作品や入賞クリエーターのその後の作品を展示。さらに、「東京ガジェット展(東京PRIZEコンテスト)」では、デジタル技術を使ったおもちゃや装置が展示されていた。どの会場でも、誰もが気軽に作品を体験できる内容となっていた。
メカトロニック・パフォーマンスやロボット・インスタレーションで国際的に有名なマルセル・リ・アントゥネス・ロカ氏による「Requiem」という作品は、しぐさ、挨拶、ダンスなどの一連の動きがプログラムされた装置だ。通常、肉体の動きが停止することによって、周囲の人は、その人の死を認識することができるが、この装置を装着することによって、たとえ、死んでも肉体だけは動き続けることができるというわけで、機械が生命を司る根源となっていることを表現しており、死という概念に対する一種のアイロニーを込めた作品である。
デジタル・スタジアムでも馴染み深い岩井俊雄氏によるワークショップ「光と色の食卓」は、食べ物や飲み物が置かれた食卓をさまざまな色の照明で照らした作品だ。赤や黄色、青、紫などの照明によって、刻々と食卓の色環境が変化する中、それに伴って見た目の色が変化するリンゴやバナナ、オレンジジュースなどを実際に味わうことによって、視覚と味覚の関係のずれを体験することができるというもの。人は食事をするとき、味覚だけでなく視覚も使って味わっているということを再認識できる作品だ。
現代美術作家の宮島達男氏とグラフィックデザイナーの立花ハジメ氏のコラボレーションによる「1000 Deathclock in Paris」は、会場に置かれたパソコンに、生年月日と死亡希望日を入力することによって、大型スクリーンに、自分が今まで生きてきた時間とこれから生きられる残りの時間が秒刻みで表示されるというもの。刻々と刻まれていく時計を見ていると、今この瞬間もものすごい勢いで時間が流れているのだということがわかり、一種の恐怖感を感じた。
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