【レビュー】
6月29日、Intelは従来のXeonプラットフォームに新製品を投入したことは既報の通りであり、即座に店頭に並んだという状況、もっとも価格のほうはというと、かなり高め。最上位の3.60GHz品は未だに発売されておらず、3.40GHz動作のものが\87,000程度で出回っている状況だ。同じ3.40GHz動作のPentium 4 550が大体5万円弱で買える事を考えると、差額がデュアルプロセッサを構築できるプレミアということになる。また、これに対応したTumwaterことIntel E7525搭載マザーボードも何製品か既に発売が開始されており、まぁ最上位の3.60GHzはちょっと待たねばならないが、3.40GHz品を選ぶならば今すぐ入手可能という状態になっている。
さてその一方、AMDは5月に2.4GHz駆動となるOpteron x50シリーズを発表している。現時点での価格は10万をちょい超えて11万近くなっており、その意味では予想店頭価格が間違いなく10万を超えるXeon 3.60GHzといい勝負である。性能面では既存のAthlon 64 FX-53と違いは無い訳であるが、デュアルプロセッサの威力というのは間違いなくあるわけで、これがどの程度の効果を引き出すかはちょっと気になるところだ。そんな訳で今回はXeon 3.60GHzの評価機を借用したついでに、Opteron 250のセットも借用して実力評価を行ってみることにした。
まずはXeon 3.60GHzから紹介しよう。既に報じられた通り、これはNoconaの名称で知られる新しいCPUコアである。要するにPrescottと同じく90nmプロセスを利用したもので、内部構成は基本的にPrescottと全く同じである。異なる点として挙げられるのは、
といったところだ(Photo01)。このうち最初の2つに関しては技術的な違いというよりもパッケージング、あるいは後処理工程での違いでしかなく、3つ目についてもPrescottコアPentium 4が既にEM64Tをインプリメント済で単にこれをEnableにしていないだけというのは公然の秘密と化している状況である。4つ目のDBSとは要するにSpeedStepを使って、負荷に応じて動作周波数と電圧を制御することで待機時の消費電力を下げるという仕組みだ。これにあたるものは今のところデスクトップ向けのPentium 4には搭載されていないが、従来Mobile Pentium 4やMobile Pentium 4-MにはSpeedStepが搭載されてきているから、実際にはダイ上に搭載されて無効化されていると考えるほうが順当で、これを有効にしただけと考えるのが妥当だろう。
つまるところ、PrescottのXeon向けコード名がNoconaという訳だ。実際、今回借用したXeon 3.60GHz(Photo02)と、Pentium 4 560(Photo03)を比較してみると、Family/Model/Stepping/Revisionがすべて一致しており、これは全く同一のコアではないかと考えられる。勿論コアが同一といっても、機能的に全く同じという訳でもない。Photo04はCrystalCPUIDの結果だが、下段に表示される拡張機能の中で、MMX/SSE/SSE2/SSE3/HTT(HyperThreading Technology)はともかく、EM64TとSpeedStepが有効になっている事が判るだろうか? 同じ事をPentium 4でやると(Photo05)、EM64TやSpeedStepがDisableになっているため、これは現時点ではあくまでXeonでのみ有効な機能である。ちなみに実行防止機能(NX)に関しては、Revision E以降のダイで有効になるとされており、現時点ではXeonもこれを搭載していない事が判る。
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Photo02:CPU-Z1.23をXeon 3.60GHz環境で実行した結果。 |
Photo03:こちらはPentium 4 560(3.60GHz)環境での実行結果。 |
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Photo04:CrystalCPUID 3.5.15.186の結果 |
Photo05:こちらはPentium 4 560の結果。このキャプチャは後からWindows XP Professional 日本語環境で取り直したので、ちょっと色やフォントが異なっている。 |
ちなみに外形寸法は従来のXeonと全く変わらず(Photo06)、ピン配置なども同じ(Photo07)である。Xeonの場合、もともと供給電力が大きくなる事を前提に電源/GNDピンの数が多いため、消費電力の高まったPrescott/Noconaコアであってもさして問題は無いようだ。データシートによれば、動作周波数に関わらず最大消費電力は111W、TDPは103Wとなっており、デスクトップとしては多めの消費電力であるが、サーバー/ワークステーションとしてはそれほど大きな数字ではない。
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