【レポート】

"Appleは変わった"--Macだけの時代は終わり、デジタルミュージックの時代へ

2 Appleのなかで徐々に存在感を増すiPodとミュージックソリューション

    大野晋一  [2004/07/24]

    「iPod Your BMW」は、車のダッシュボードの中にiPodを入れ、あらかじめビルトインされたケーブルと接続、ステアリングからiPodをコントロールするというものだ。従来からもサードパーティが、FMトランスミッターによる車の中での再生などのシステムを提供してきたが、これらは音質の劣化や運転中のiPodの操作などの問題を持っていた。今回のシステムは車とiPodをシームレスに接続し、車内での音楽環境を快適にするものだ。同社では今後、BMW以外にも対応車種を広げ、多くの人に優れた車内の音楽環境を提供したいとしている。

    2001年、最初に発表された当初はMacintoshの周辺機器のような位置付けであったiPodも、iTunes Music Storeなどと併せて既に独自の世界を持ち始め、同社の戦略の中で徐々に大きな位置を獲得している。

    Appleはデジタルミュージックのリーディングカンパニーへ

    我々は変わろうとしています、と前刀氏

    これまで同社CEOのSteve Jobs氏が基調講演などで、ことあるごとに口にしてきた"Macを中心にしたデジタルハブ構想"については語られなかった。代わりに前刀氏は、「我々は新しく、今、変わろうとしています。日本で今までの、ただMacを売っていた会社ではありません。このデジタルミュージックという世界で、しかもリーディングカンパニーとして、新しく世の中を変えていこうとしています。我々は単にデジタルミュージックということでなく、音楽を愛するすべての人のために、いろんなソリューション、そしていろんな提案を引き続き行っていきたいと思います」と語り、iPodを足がかりにした"デジタルミュージック業界への進出"を宣言した。

    iPodやAir Mac Expressはともに音楽を扱い、WindowsもMacも関係なく"音楽を愛するすべての人"が、PCから離れたところでも楽しむことのできる新世代のデジタルデバイスだ。奇しくも2004年はMacintosh生誕20周年。Appleは"iTunes + iPod + AirMac Express + iPod Your BMW"によるユビキタスな音楽環境の提供によって、自らが20年前に打ち立てた"Macintosh"という"壁"をようやく越えることができる構想を見つけることができたのかもしれない。

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