【レポート】
6月5日、川崎市の川崎振興会館で二足歩行ロボットの格闘技大会「ROBO-ONE」参加者によるロボット技術の公開会議「ROBO-ONE Technical Conference」が行われた。今回で4回目となるこのカンファレンスは、実際にロボットを製作して「ROBO-ONE」に参加しているアマチュアが講演者となり、二足歩行ロボットの技術やノウハウを伝え、発展させようという目的で開かれているもの。主催はROBO-ONE委員会。
講演者10名のうち、特別公演を行った永嶋史朗氏をのぞいた9人が、第5回大会で実績のあったアマチュアから選ばれている。趣味でロボットを作っているだけに、製品では考えられないような「個性的」な改造法なども紹介。参加者の半数ほどが大会参加経験者ということで、顔見知りということもあり、終始なごんだ雰囲気の中、約130人ほどの参加者は熱心に講演に耳を傾けていた。
最初に特別公演を行ったのは、富士通で二足歩行ロボット「HOAP2」を開発した永嶋史朗工学博士。「ヒューマノイドロボット動作生成「NueROMA」のシステム」というタイトルで、富士通が開発したリカレントニューラルネットワーク(RNN)開発環境を使ったロボットの概要と応用例などを紹介した。精度が要求される産業用ロボットとは違い、ヒューマノイドロボットでは環境の変化に対する適応能力が要求される。そこで「学習」が必要になるのだが、従来の手法で構造化されたロジックを作成するのではなく、生物の神経をモデルにした回路を使うことにより、複雑な動作を簡単な関数で表現し、少ない入力情報で学習効果を高められるというのが、RNNの特徴である。「NueROMA」はおもに研究施設などプロ向けの開発環境であるが、永嶋博士は講演の中で「プロの世界でもヒューマノイドロボットは発展途上の世界なので、アマチュアの腕の見せどころ。今アマチュアでロボットを作っている人の中から、2~30年後に本格的なヒューマノイドを作り出す世代が育ってほしい」とエールを送っていた。
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