【レポート】

COMPUTEX TAIPEI 2004 - VTFに登場したロボットの詳細が判明、その名は「Easybot」

    吉井孝史  [2004/06/08]

    VTF(VIA Technology Forum)開幕の際、VIAの總經理Wen-Chi Chen氏にメッセージを届ける大役を果たしたロボットの詳細が判明したのでお伝えしよう。

    その名は「Easybot」と言い、台湾の交通大学工学部の宋開泰(Kai-Tai Song)教授の指導のもと、研究室の学生たちが3年の時間をかけて開発にあたってきたものだ。

    ここで、交通大学がどのような大学なのかイメージが湧かない日本の読者のために多少解説を加えると、この大学は台湾の国立理科系専科大学でもトップクラスとして名を知られている大学だ。しかもこの大学のキャンパスは、台湾のIT業界の発展の原動力となったことで有名な「新竹サイエンスパーク」に隣接しており、毎年サイエンスパーク内の企業に優秀な人材を送り出す役割を果たしてもいる。

    つまり、日本の大学に例えれば、東工大あたりがロボットを開発しているということになるので、そのこと自体に驚きはないのだが、ではなぜVTFに登場するのかと言えば、それはこの「Easybot」君がVIAの「EPIA」を搭載しているためだ。

    VTF会場の脇に設けられていた展示コーナーで宋教授にお話をうかがったのだが、2年ほど前からは、「Easybot」の頭脳にあたる、制御機能の統合処理を行うマザーボード部に「EPIA CL」を採用しているとのこと。

    そのメリットとしては、省電力であること、広く普及しているx86アーキテクチャなので制御系の命令も書きやすく、この経験を学生が卒業した後も活かせるなどの理由をあげてくれた。また「EPIA」とは直接関係はないが、ロボット開発は学生の興味を引くテーマなので、学生の積極性を引き出せるメリットもあるそうだ。

    ということで、VIAの目指す「x86アーキテクチャの広範囲にわたる分野の応用」に適した具体例として、VTFの開幕に登場となったようだ(余談だが、朝の開幕式典にあわせ、朝5時に「Easybot」を車に積んで新竹を出発したそうだ)。

    「Easybot」自体は、「人間の補助をするロボット」として開発がスタートし、目にあたるWebカメラで人の顔を判断したり、胴体に取り付けられた超音波センサーで人との距離を保ったり、マジックハンドでものを掴み人に渡すというような動作が可能となっているのだが、どうやら完全な自律型ではなく、この日も無線LANによる制御を行っていた。

    いかにも大学の研究室が開発していると感じさせる、大学の管理ラベルが至る所に貼られているのが印象的な「Easybot」。これからどんな改良が加えられ、どういった発展を遂げるのかが楽しみだ。

    頭脳にあたる「EPIA CL」(奥)から伸びた制御系のコード

    無線LANで制御を行うために「EPIA」に挿してあったカード

    ハードディスクは、アクリル板のケースにひっくり返した形でマウントされていた

    これが「Easybot」君の全体像。バッテリーは動輪駆動用に2個、マザーボード用に1個、その他の駆動部用に1個の合計4個が搭載されている

    人との距離を測るために胴体中央部に設けられた超音波センサー

    「Easybot」の目にあたるWebカメラ部

    「Easybot」の手にあたる部分

    壁に貼ってあった「Easybot」の説明書。中国語の方が詳しく書かれていたが、日本の読者のために、英語の方を載せておく

    いかにも「大学の備品」らしく、「Easybot」の至る所に貼られているラベル

    ラベルに書かれた日付のうち、92年は民国暦なので、西暦になおすと2003年となる

    尚、宋教授と学生たちの研究成果について、もう少し詳しく知りたい方はこちらをのぞいてみてはいかがだろうか。また、宋教授に頼んで展示ブースで「Easybot」を実際に動かしてもらいビデオに納めたので、興味のある方はそちらの映像もご覧いただきたい。

    動画
    1,460,444バイト/WMV形式/1分14秒

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