【レビュー】

アドレナリン大量噴出! 手に持って使う世界最小のWinXP機「VAIO type U」

5 器はあるのに盛りつけができないもどかしさ

    加藤勝明  [2004/05/19]

    バッテリ持続時間と温度

    さて、モバイル機器といえばどうしても気になるのがバッテリ持続時間と温度。今回テストしたのはデモ用試作機であるため、実際の製品と微妙に違うかも、という大前提をおきつつ、type Uの長時間稼働試験に挑戦してみた。

    まずバッテリフルチャージの状態から無線LANを切った状態で計測開始。付属の省電力マネージャにはスタミナ向けの設定がよういされていたが、あえて今回はデフォルトの設定で使ってみた。もっともPentium Mと違い、拡張版SpeedStepが効かないCeleron Mを搭載しているので、省電力設定の違いは液晶の輝度位しか違わない。

    用意されている省電力ビューア

    温度測定の方法は、測定ポイント全てに黒のマスキングテープを貼り、そのポイントに5cmの距離から5秒間垂直に温度計をあて計測。室温は約25度だった

    テストは適当にMP3を観賞しつつ、合計20分程度無線LANをオンにしてサーバからファイルをダウンロードしたり、メールやニュースサイトを見るといった作業が中心。仕事時のような集中力は出さずに、あくまで精神はユルユルのまま、リラックスした感じの操作を心がけた(つまり遊んでいたワケだ)。

    テスト開始からバッテリ不足で強制ハイバネーションに入るまでの時間は1時間50分程度。ちょっと残念な気もするが、このサイズと性能を考えたらむしろ出色の出来だろう。

    その一方で気になったのは温度だ。今回はCustom製の放射温度計を使って手指のあたる部分の温度を計測したが、どれも軒並み37度以上。気温25度程度の室内では、底部を支える指が汗ばむ……とまではいかないが、体温以上の熱を感じた。

    測定部位測定結果
    左マウスボタン部40.0℃
    マルチポインター左41.5℃
    底面VAIOロゴ中央36.5℃
    底面左36.5℃
    底面右37.0℃
    上面排気ダクト部38.0℃
    約1時間程度電源を入れっぱなしにしたままの状態にしておいた各測定ポイントの温度。特に親指のあたる部分は結構暖かいという感じをうける

    器はあるのに盛りつけができないもどかしさ

    type Uは、いつでも好きな場所で自分の欲するものをストレスなく再生・閲覧できるもの、という点で既存のどんなPDAよりも優れている。OSがWindows XPなのでデスクトップPCで作成したコンテンツをそのまま持ってこられるというのはこの上ないアドバンテージだ。

    ただ、ちょっと気になる、いやもどかしく感じたのは、自分がPCでためておいた動画や音楽をtype Uに落とし込む方法が非常に限定されている点だ。先に解説した動画の転送にせよ、Do VAIO!にせよ、上流にVAIOがいることで真価を発揮する。だが、普通のTVキャプチャボードで録ったTV番組をDo VAIOで再生させるには? 手持ちのMP3ファイルを認識させるには? 答えはファイルコピーでDo VAIO!が監視するコンテンツフォルダにコピーすることだが、これも設定画面をよく見ないとわからない。せっかく気楽に使えるのに、こういった部分では常にPCとしての使いこなしを意識しないと先にすすめないのは非常にもどかしい。

    だが、それを差し引いても、この大きさ、この重さでフルバージョンのWindows XPが使えるというのは凄いとしか言いようがない。今後は付属アプリケーションなどのバージョンアップで、さらなる使い勝手のよさを追求してほしいところだ。

    型名VGN-U50
    CPU超低電圧版Celeron M 900MHz
    メモリ(最大)256MB(512MB)
    HDD20GB
    無線LAN802.11b/g
    ディスプレイ5型SVGA(タッチパネル)
    外形寸法約167×108×26.4mm
    重量約550g
    実売想定価格17万円前後
    発売予定日5月29日

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