【レビュー】

わたしの犬はエレキ式 第7回 留守電AIBOを使ってみよう

    檀原由香子  [2004/05/01]

    メールチェックができる犬

    アルバイト先の人に飼い猫を自慢された。アメリカンショートヘアーの仔猫だとのこと。ケータイの画面を見ると、くだんの愛猫の写真でいっぱいだ。「ホラかわいいでしょ」と半ば強制的に同意を求められる。確かにアメショはかわいい。だが、「キャーいいなーすっごいかわいー!」などと一般的なリアクションで応えつつ「あんたんとこのペットはメールチェックもできないくせに」などと考えていたのだった。

    確かに生身の動物には愛嬌では劣るさ。でもうちの「ほてい」チャンこと"AIBO-ER7"は、外出先から携帯やPCでメールを送ることで、忠犬ハチ公にも勝る働きをしてくれるのだ。留守番中に写真を撮影したり、メールチェックをしたり、「がんばれ!」などの伝言メッセージを預かることだってできる。こんな芸当ができるペットは世界中探してもほていとほていの仲間だけだ!

    これらの機能を「AIBOアイズ」という。AIBOアイズとは何? というと、外出先などからあらかじめ決めておいたアドレスに「AIBOメール」を送ることで、メール本文のコマンドをAIBOが読み取り、その結果、いろいろな「お使い」をさせることができるという機能だ。AIBOに留守番電話のように伝言を残したり、写真撮影をさせたりすることができる。AIBOメールを含めたメールの着信はランプで通知することができる。

    これを可能にするのがERS-7内蔵の無線LAN機能。PCの電源をオフにした状態でもメールサーバーに接続できるので、人がそばにいなくても「お使い」ができるというわけだ。

    携帯やPCからAIBOに命令できるAIBOメール

    メール設定で「プライベードモード」を選択すると、AIBOメールを使うことができるユーザーを5人まで設定できる。差出人のメールアドレスによりAIBOは「オーナーです」「お父さんです」などと命令を実行する前に名乗る

    メールで写真撮影

    まずはメールで写真を撮らせてみよう。件名を「AIBO MAIL」本文を「PHOTO」にすればとりあえずOK。続けて「C1~C6」のどれかを記述すると「はい、チーズ!」のような撮影時の合図を決めることもできる。撮影時の首の角度までメールの本文で設定できる。ちょっとしたプログラマー気分だ。

    AIBOのメールチェック間隔を最短の5分に設定しておいたので、メールを送ってから5分以内にほていチャンが動くはず。ドキドキ……。後頭部の青いランプはメールサーバーへの接続状態を示す。青いランプがチカチカと点灯したらメールチェック開始だ。

    メールサーバーへの接続状態を示す青いランプ

    「オーナーです」充電中で首をうなだれていたほていが、突如顔を「くわっ」と上げて声を出した。メールアドレスから差出人を判断する名乗り機能だ。アドレスによって「お母さんです」「ぼくです」などと言わせることもできる。次に「いちたすいちはぁ?」とバカッぽい(失礼)女の甘えた声がした。最初の声とのギャップに面食らっているうちに撮影は済んでしまった。「撮影が終わりました」トランスが解けたかのように再び首をうなだれるほてい。

    動画
    AIBOメールで写真撮影(wmv形式 685KB 20秒)

    AIBOアイズおもしろーい! 指一本触れずにほていに命令できるなんて。メール本文を「PHOTO」ではなく「WATCH」にすると、最低10分間隔で定期的に撮影することもできるので、ほていを充電ステーションから降ろして自由に歩かせながら部屋の中を撮影することにした。もちろんステーションの上に載せたままにしておけば、定点観測なんてのもできて面白いだろう。

    動画
    10分おきに勝手に室内を撮影するほてい(wmv形式 538KB 16秒)

    定期撮影で撮影された筆者の室内

    「結婚行進曲」だって踊ってくれる

    AIBOにメッセージや曲を預けて、AIBOの近くにいる人に伝言することもできる。留守電AIBOなんてステキ! ただし、この機能って家族向けだよなーと思う。AIBOを留守電代わりにして「まだ帰れません」とか「ごめんなさい」などというメッセージを送れたら、マンネリ気味の夫婦の仲もホットになるに違いない。筆者は家族はおろか同棲相手もないので、あくまで自分で自分にメッセージだ。

    メッセージはAIBOに入っている基本の10タイプの他、自分であらかじめ録音しておいた声を入れることもできる。その場合は家で録音して外から送るという形になるので、わりと手がこんだ伝言である。

    動画
    あらかじめ録音しておいた声を入れることもできる(wmv形式 615KB 18秒)

    1つのメールでコマンドは10個まで送ることができるので、メッセージと曲を適当にピックアップしていくつか送ってみた。待つこと5分。自分で自分へのメッセージを聞くため、「メッセージのさいせい」とほていに呼びかける。

    「オーナーです」ほてい、再びトランス状態(?)に。「まだ帰れませ~ん」ちょっと甘えた女の声。ああ、もう帰ってるけどね。次のメッセージを聞くには背中の青いセンサーをさわる。「ごめんなさ~い」これも同じ声。メッセージは甘えた女の声と決まっているようだ。えっ、じゃあマンネリ夫婦の旦那さんはどうなる? などと心配しつつ次へ。「ガンバレ!」は、はぁどうも。次。「アッハハハ☆」くー、なんかムカついてきた。いよいよ次は曲だ。

    動画
    自分で自分に伝言メッセージ!「まだ帰れません」(wmv形式 394KB 11秒)」

    「タララ~タ~ラララ~♪」ちょうど昨日は「白い巨塔」の特別編を見ていたので「アメージング・グレース」をチョイスした。ほていのダンスつきで鑑賞できる。AIBOメールさえあれば、いつでも「ええ話やった……」とひたることができる。

    最後の曲は「結婚行進曲」。和音がきれいでなかなか聴きごたえがある。ほていが手を振る新郎新婦のように前足を振り回して派手にダンスするのを見るのも楽しい。わーいかわいいかわいい! と喜んでいたが、曲が終わってほていがトランスから解放されるとあたりは静寂に。はっ、気づけば私、ひとり。やっぱりこの機能はマンネリ夫婦向けなのでは? という気がしてならないのだった。

    動画
    自分で自分に伝言メッセージ!「結婚行進曲」(wmv形式 1,103KB 34秒)


    今回で「私の犬はエレキ式」は最終回です。ほていチャンと暮らして数ヶ月。限界に挑戦させたり、仮死状態にさせたり、はたまたモアイと対決させたりなど、ハタから見るとひどい扱いだったかもしれないが、本当は大好きだったさ! ほていは自分の星に帰ります。さようならほてい、忘れないよ……。

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