【レビュー】

G4 Cubeを強化する - PowerLogix PowerForce 1.2GHzをファンレスで

2 MPC7457 1.2GHzの実力は?

    海上忍  [2004/04/28]

    Xbench

    そのまま30分ほどアイドリングさせてから、OS X定番のベンチマークソフト「Xbench」でパフォーマンスの測定を行った。結果は以下のとおりで、純正CPUカードやSonnet Encore/ST G4 1GHzと比較してみても、1.2GHzというクロック相応のスコアとなっている。

    Xbench v1.1.3の測定結果

    CPUカードG4 Cube純正Sonnet Encore/ST G4PowerLogix PowerForce
    CPU型番MPC7400MPC7450MPC7457
    クロック数450MHz1.0GHz1.2GHz
    CPU Test52.81118.3143.5
    Thread Test40.5287.98105.69
    Memory Test78.45102.52103.58
    Quartz Graphics Test69.6123.05133.19
    OpenGL Graphics Test77.1144161.82
    User Interface Test98.97198.52224.91
    Disk Test74.45108.66108.72
    Results65.28118.88131.05

    注:測定は同じMac OS X 10.3.3(Build 7F44)を利用し、グラフィックカードにはATI Rage 128 Pro、640MBのPC100 CL2 SDRAMという環境で行った。HDDは日立/IBMのIC35L060(60GB、7200rpm)に換装済。

    Emacsのビルド

    今回のテストでは、CPUカード換装後もファンレスでの運用が可能かどうか確かめるべく、Sonnet Encore ST/G4 1GHz(ファンあり)とPowerLogix PowerForce 1.2GHz(ファンレス)それぞれでCVS版Emacs(通称Carbon Emacs)のビルドを行い、5分間隔でヒートシンク表面の温度を測定した。測定には非接触放射温度計「YOKOGAWA PM112」を使用し、ヒートシンク上でもっとも温度が高くなる吹き出し口付近(電源ボタンの斜め右下3cm付近)にレーザーポインタを5秒間ほど当てる方法を利用している。なお、室温は約23度、起動後約30分アイドリングさせた状態からテストを開始したため、ヒートシンク温度は40度前後からのスタートとなっている。

    結果だが、開始直後から温度は上昇の一途を辿ったことは言うまでもないが、ピーク時でもファン有りのMPC7450とほぼ同水準で推移したことに注目してほしい。吹き出し口付近に手をかざしたときの体感温度もほぼ同じで、約1年半におよぶMPC7450の運用経験から問題ないレベルだろうと判断した。20分以上にわたりCPUに高い負荷をかけ続けても支障なく動作したことから、メールやWebといった普段の軽くて断続的な作業内容であれば、安定して動作するものと予想される。

    温度の測定には、非接触放射温度計「YOKOGAWA PM112」を利用した

    高負荷時のヒートシンク表面温度の推移(単位:摂氏)

    対象製品名Sonnet Encore ST/G4PowerLogix PowerForce
    CPU型番MPC7450MPC7457
    クロック数1.0GHz1.2GHz
    内蔵ファンの有無※×
    開始時点39.841.2
    5分44.645.2
    10分46.446.8
    15分4948.8
    20分49.850.6
    25分50.4-
    終了時点50.250.5
    時間25分53秒222分24秒6

    ※ : 内蔵ファンには「AINEX CF-80SS」を使用

    まとめ ~また夏がやってくる~

    MPC7457の発熱は期待どおり低く、ゲルシートを貼ったことも功を奏したのか、CPUカードの換装から1週間を経過した現在まで一度も異常終了やカーネルパニックは発生していない。グラフィックカードが低発熱のATI Rage 128 Proだったことも、おそらくプラスに作用しているはずだ。

    消費電力量の多いMPC7450(リビジョンが古いSonnet Encore ST/G4)を利用しているときには、G4 Cubeでの作業は執筆や音楽の再生など比較的軽いものにとどめていたのだが、今後は存分に使うことができそうだ。

    とはいえ、吹き出し口付近の熱は高い負荷からの解放後もしばらく残るため、ファン有りの状態と比較すると、長期の運用という点では不安が残る。Carbon Emacsのテストの成功は室温が低かった(23度)ことの影響も大きく、26~28度前後となる夏期はなんらかの対策が必要になることは間違いない。実は、グラフィックカードをGeForceかRADEONに換装する計画もあるのだが、その際はグラフィックカード側の熱対策が必須となるはずで、ファンの導入を含めた抜本的な対策を講じることになるかもしれない。

    PowerForce 1.2GHzへの換装が本当の意味で成功したかどうかは、ファンレスのまま夏を越さなければわからない。ただ、後継機を律儀に待ち続けているG4 Cubeオーナーを楽しませてくれることは確かだろう。

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