【レポート】

「ユーザーは完成品をこそ求めている」--日本通信の目指す道

1 いつでも、どこでもインターネットにつながるサービス

 
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日本通信の福田尚久執行役員

日本通信は、日本初のMVNO(Mobile Virtual Network Operator:仮想移動体サービス事業者)として開業した。MVNOは、無線通信の基盤となる設備を他社から借りてサービスを提供する事業者だ。同社は、無線インターネット接続サービス「b-mobile」などを中心に展開している。同社の目指すネットワーク事業とは何か、同社の福田尚久執行役員に聞いた。

電気通信事業法改正で無線LANホットスポットが拡大へ

インターネットの普及率が向上し、ブロードバンド化も進んでいるが、無線、モバイルとなるとまだ課題は多い。福田氏は「いつでもどこでもインターネットにつながる環境の実現。これは言葉ではユビキタスなどといわれているが、実際にちゃんとつなげるかどうか。たしかに、技術的にはさまざまな方法があるが、一般的なユーザーが手軽に利用できる水準を考えると、まだ距離がある。その間隙を埋めるのが当社の役割だ」と語る。

無線インターネットの基盤としてこの数年、いわゆるホットスポットが増えてきているが、依然、利便性の高い無線通信環境が確立しているとはいいがたい。これについては「無線LANができるスポットは現状では、全国でおよそ3,000カ所ある。4月1日の電気通信事業法改正以降は、通信事業者の積極投資が本格化することが予想され、無線LANスポットは1万-1万5,000カ所にまで増えるとみている。スポット設置数がこの水準にまでなれば、使い勝手は良くなるだろうが、それでも、いつでも、どこでも、というわけにはまだいかない」(福田氏)と指摘する。

モバイル通信は、それ自体が快適ではあっても、使用できる地域が狭ければ十分なサービスとはいえない。「NTTドコモのFOMAも利用可能地域が限られていた頃は売れなかった。どのくらい広い範囲で使えるか、ということの意味は大きい。結局、無線LANだけでは不十分であり、当社のサービスではPHSで補完している。これで人口カバー率は95%になる」(同)という。

従来、電気通信事業法は、自前の回線設備を保有する「第一種」と、回線を借りて事業をする「第二種」に区分されていたが、これを撤廃、通信事業への新規参入は許可制から届け出制とし、料金・サービスの内容もほぼ、自由に決められるようにしている。事業者の自由度を高め、料金やサービス面での競争を促すことがこの改正の狙いだ。

電気通信事業法の改正で、たとえばJRは、これまで第一種通信事業者ではなかったので、この分野の事業は実験に留まっていたが「改正により本格化できる。これまでは、第1種事業者ではないことが、いわば、本格稼動させないことの言い訳に使われていた面があったが、使いやすさという点でいえば、やはり設定の仕方や料金体系が複雑だ」(同)との状況がある。

そこで、同社では「いつでも、どこでもインターネットにつながるサービスをベストで提供できるようなやり方を考えているわけだが、我々はインフラを保有する事業者ではない。インフラをもたないからこそ、よりエンドユーザーに近い立場で、ユーザー側の視点に立ったサービスができる。ユーザーになり代わって、複雑な技術を組み合わせ、わかりやすいかたちにして提供していきたい」(同)と考えている。

主力商品「bモバイル」

同社の主力商品「bモバイル」は、1年あるいは6カ月単位の定額で、全国エリアをカバーするPHS、無線LANスポットが使い放題になる。「昨年の12月にbモバイルの『U100』を出した。約9万円の料金で1年無線LANとPHSが使い放題になる。プリペイド型のサービスで、1年間9万円という料金について、その金額で売れるかどうか、社内で論議があった。ところが、実際に始めてみると売れた」(同)。

このサービスは「量販店でパッケージを買って、パソコンにソフトをインストールして、データ通信カードを装着するだけで使える」(同)もので、ISPとの契約や煩雑な設定も不要だ。「つながるところまでサポートもする。他社のサービスの場合、自分で設定しなければならないことが障壁になっている。また、ノートパソコンのメーカーも、通信モジュールを内蔵した例があったが、電源を入れても、それだけではインターネットにはつながらない。やはり契約は自分でして、設定をすませ、ようやくつながる。これでも、まだ、初心者には難しい。これまでの無線LANの使い方がこの製品でどっと変わった。1クリックで使えるからだ」(同)という。

モバイルインターネットを十分に利用するにはノートパソコンが必須だ。「日本のハードメーカーはモバイルノートパソコンに強い。また、この種のノート機のユーザーは、やはり携帯して使うことが多いのだが、世に出ている台数と比べると、無線データ通信を実行している層の比率は低い。台数の数分の一程度だろう」(同)というのが実態だ。

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インデックス

目次
(1) いつでも、どこでもインターネットにつながるサービス
(2) モバイルデータ通信の潜在的需要


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