【レビュー】

メタリックブルーに輝く、高さ592mmの超ビッグな水冷キット「Reserator 1」

1 PC自作派を水冷化へと誘うフェチな新製品

    森裕示  [2004/04/03]

    何年か前、筆者がPCの水冷化を初めて試みた際には「えーっ、PCのケース内に水を循環させるんですか? 水が漏れて感電しませんか?」と、知人から真顔で心配されたものだ。電子機器、それも自作PCの冷却に水を使うなど、違法改造車による暴走行為同然と見なされていたようだ。しかし、最近は大手国内PCベンダが水冷PCを市販したこともあってか、水冷化パーツもすっかりメジャーな存在となった。いまや、秋葉原パーツ街をひとめぐりすれば、大きいのから小さいのまで多種多様な水冷パーツが容易に手に入る喜ばしい状況となっている。

    そんななかでも、ひときわ強力にPC自作派を引きつけるのが、新登場のZalman Tech製の冷却水タンク一体型水冷化キット「Reserator 1」だろう(日本国内ではアスクが販売)。燦然と輝くアルミ製メタリックブルーの冷却塔は、ついつい手を触れてみないでは済ませないフェティッシュのオーラを放っている。

    まさに威風堂々たる「Reserator 1」。全高がおよそ60cmと、ミドルタワーケースよりちょっと背が高い

    脚の部分もがっしりした作り

    CPUの水冷ヘッドには水冷パーツシリーズとして単体販売されているZalman Techの「ZM-WB2Gold」が同梱されている。CPUとの接触面が銅製でボディがアルミ製だ。とても質感が高い

    ボディ全体が冷却ラジエーター兼冷却水タンクとなっており、ポンプはタンク内部の底に配置されている

    注水口キャップは厚さ30mmもあるずっしり重いアルミ製だ。しっかり防水用Oリングも仕込まれているので安心だ

    本体の底部に冷却水循環チューブの取り付け部がある。ここだけプラスチック製

    水冷化をめぐるジレンマを解消できるか?

    PCの水冷化パーツにも空冷と同様に静音化と冷却能力をめぐるジレンマがある。静音化を追求するとすれば、ラジエーターファンと冷却水ポンプの出力を低めにして冷却能力を見切るしかなく、一方、CPUカツ入れのための高い冷却能力を得ようとするなら、ラジエーター容量と冷却水の循環量は増やさなければならず、ラジエーターファンとポンプのにぎやかな動作音には「耳」を閉ざすしかない。さてさて、新登場のReserator 1は、どこまでこのジレンマを解決してくれるのだろうか。

    本体の高さは592mm、最大直径が150mm。およそPC自作パーツらしからぬ鮮やかなメタリックブルーの円筒型で、まるでポップアートのオブジェだ。しかも、Zalman Techが得意とするファンレス仕様とくれば、静音化にも大いに期待が持てそうだ。ま、仮に問題があるとしたら、日本のオフィスあるいは住宅の貧困な空間事情といったところだろうか。なにしろデカイ。パッケージから取り出してみて、その大きさに圧倒されてしまう。縦型の温風ヒーターか、はたまた空気清浄機といった風情。ミドルタワーのPCケースより少し背が高い。が、標準的なデスクの下にはぎりぎり収まる。

    ケーブルが絡み合ったデスク下の混沌に君臨する堂々たるアピアランス

    Socket 478/A/754/940の各CPUにまんべんなく対応

    「Reserator 1」の製品パッケージには、ラジエーターと冷却水タンクを兼ねた本体のほか、Socket 478/A/754/940に取り付け可能な水冷ヘッド、シリコンチューブ、チューブ用クランプ、ジョイント、それと冷却水の流れが目視できるフローインジケーター等が一式セットになっている。別途パーツを揃える必要がないというのは、筆者のような怠惰な自作派にはありがたい。

    空冷エンジンのシリンダー部を思わせるアルミ製ラジエーターは、放熱面積が1.274平方mで、腐食防止処理も施されているとのこと。アピアランスが大仰なわりには、ポンプと冷却水タンク、冷却ラジエーターがオールインワンということで、システム構成はいたってシンプル。高い実用性を予感させる。電源は独立したAC100V。

    「Reserator 1」セットアップに必要なパーツ一式。通常のパッケージではチューブは長いままで、ユーザー自身で切ることになる

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