【ハウツー】

USBメモリを使ってLinuxを起動しよう

1 Flonixを利用してUSBからLinuxをブートしてみよう

    川井義治  [2004/03/26]

    コラム「PCスクランブル」で紹介されたUSBメモリ活用の記事は、USBメモリがUSB-HDDと等価なことを利用して、USBメモリへインストールしたMS-DOSやFreeDOSでPCを起動する方法を紹介している。本稿ではUSBメモリで起動できるOSとしてLinuxを利用する方法を紹介しよう。USBメモリとUSB-HDDの起動についてのさわりは「PCスクランブル」も参考にしていただきたい。

    USBメモリとLinux

    MS-DOSやFreeDOS以外でフロッピーディスクから起動可能なOSとしては、Linuxに幾つかのディストリビューションがある。フロッピーディスク版のLinuxはフロッピーディスク版のDOSと同じく、PCの障害時に威力を発揮してくれる優れものだ。筆者も、わからなくなったrootのパスワードを変更して欲しいなどの依頼にずいぶんと重宝している。

    フロッピー版のLinuxは軽くてありがたいが、容量的にコマンド数が限られるなど、制限も多い。そこで、最近はCD-ROMで起動可能なLinuxであるKNOPPIXが公開されている。USBメモリも1GBや2GBのサイズが出始めているので、KNOPPIXをそのままUSBメモリへインストールしてしまう手もあるが、ギガバイトサイズのUSBメモリは価格的な面で多くのユーザが気軽に買えるとも言い難いであろう。そこで、本稿では実際に入手しやすい64MBや、少し背伸びをして512MBのUSBメモリで動作を検証する。今回はトランセンドの"JetFlash"シリーズを使用した。

    Flonix(USB版Linux)

    KNOPPIXはCD-ROM対応なので700MBの容量が必要。ネットを探してみたところ、KNOPPIXを64MBにまとめてUSBメモリで動作するように改良した「Flonix」が公開されていた。FlonixはKNOPPIXを小さくまとめたと言っても、X Window SystemとMozilaが動作するなど、Linuxの操作がわからないユーザでもPCをネット端末として利用できる最低限の機能をもっている。

    Flonixのブート前の画面

    Flonixのブート後の画面

    実際にFlonixをUSBメモリにインストールするには、FATファイルシステムでフォーマットしたUSBメモリを用意し、ブートローダにSYSLINUXを利用すればよい。SYSLINUXは、フロッピーディスクやハードディスクが起動できるようにブートするための情報を書き込むプログラムで、Windows上で動作する(今回はWindows XP環境を利用)。FlonixのアーカイブにはSYSLINUX用の設定ファイルが含まれている。

    1.Flonixのインストールと起動

    手順としては、まず、FlonixのUSB版のアーカイブファイル(ZIPファイル)とSYSLINUXのアーカイブファイル(ZIPファイル)を入手した。次に、FlonixとSYSLINUXのアーカイブファイルを展開し、SYSLINUXに含まれるSYSLINUX.EXEをFlonixを展開したディレクトリにコピーして実行する。後は展開したFlonixのファイルをUSBメモリに転送すると、Flonixで起動可能なUSBメモリのできあがり。

    2.Flonixの詳細

    Flonixはヨーロッパ(フランス)でまとめられているようで、ウェブサイトにはフランス語での記述が多く、英語版・フランス語版・スペイン語版が公開されている。英語版を起動してみると日本語のフォントは入っているものの、Mozilaや日本語対応のアプリの設定が不足しているせいか、日本語は表示できない。それでも、ユーザデータをUSBメモリやローカル(ハードディスクやフロッピーディスクなど)やftpで保存できるなどの工夫がされており、将来が楽しみだ。

    また、機材をそろえる前の段階ではホームページのドキュメントも充実していたが、執筆時点ではアドレスが変わり、トップページとアーカイブファイルのみが公開されている。インストール方法などはSYSLINUXの利用方法をわかっているユーザであれば問題ないだろうが、筆者はGoogleのキャッシュに残っていたフランス語のドキュメントを見よう見真似でインストールしてみた。

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