【レビュー】

iPodの機能を凝縮したiPod mini

1 人気の色は?iPodとの違いは?

    Yoichi Yamashita  [2004/03/04]

    2月20日、午後6時に米国で「iPod mini」が発売された。発売前にAppleの担当者から「行列ができますよ!!」と聞かされていたので、発売開始の様子を見物しにいってみた。正直、半信半疑だったのだが、本当にアップルストアの前には約60人が行列を作り、しかもNBCの中継車までスタンバイしている状態だった。

    発売開始1時間半前、少しずつ人が集まり始め、TV中継車が到着

    発売直前のアップルストア・パロアルト店

    iPod miniを購入したい人は、まずアップルストアの店員に希望色を述べて引換券をもらう。1つの色に人気が偏って早々に売り切れてしまうのを防ぐためだ。だが、人の好みは意外とバラバラで、特定の色に集中することなく、発売初日は閉店時刻を迎えることができた。比較的出だしが好調だったのはピンクと青。年齢の高い人はシルバーを好む。26日に再度、人気の色を確認してみたところ、発売後1週間の時点でも「まんべんなく売れており、人気色に関するコメントはできない」という返答。実際、発売初日の列には、帰宅後に駆けつけてきた高校生もかなり混じっていて、比較的年齢が高かったiPodのユーザー層が広がっている印象を受けた。それもiPod miniの色がばらつく原因になっているのだろう。

    iPod miniはハイエンドのフラッシュメモリ・プレーヤー市場をターゲットにしている。発表時にSteve Jobs氏は、256MBのメモリーを内蔵したRioの「CALI」(当時199ドル、現在は179.99ドル)と4GBの容量のiPod mini(249ドル)を比較して、「iPod miniは50ドルという価格差を大きく上回る満足感を得られる」と述べていた。発売開始日のアップルストアでも店員が同様の説明でiPod miniをアピールしていた。だが、消費者の見方はちょっと違うようだ。列に並んでいた人々の間では、フラッシュメモリ・プレーヤーと比べるのではなく、299ドルの15GB iPodとの比較でどちらがお得かという議論になっていた。50ドルを追加すれば、11GBの容量が得られる。中にはiPod miniを予約していたのに、直前に心変わりしてiPodを求める人もいた。

    USB2.0ケーブル付属で充電が簡単に

    iPodやiSightと同様に、iPod miniでも重箱のような立方体の箱が採用されている。iPodは箱の色が黒だったが、iPod miniは白。中には、iPod mini本体、FireWireケーブル、USB2.0ケーブル、ACアダプタ、ソフトウエアCD-ROM、イヤフォン、ベルトグリップなどが収められている。

    iPodやiSightなど、最近のAppleの小型製品に利用されている立方体のケースがiPod miniにも採用されている

    中身を取り出すと真ん中から2パーツに別れ、片方に本体とACアダプタ、もう一方にはケーブルやソフト類が収められている。箱には、カリフォルニアのAppleによるデザインが明記されている

    iPod miniは、USB供給による充電をサポートしている。iPod用のUSB2.0ケーブルは転送用と充電用の2本のケーブルを備えた大げさなケーブルだったので、USB2.0を好む人にはうれしい変化だろう。また、iPodでは、付属する1本のFireWireケーブルをパソコンとのデータ転送用とACアダプタ接続用に利用しなければならなかった。ひんぱんにACアダプタを使用する人は、FireWireケーブルを買い足していたと思う。その点、iPod miniでは、データ転送用にUSB2.0を利用すれば、FireWireケーブルをACアダプタに利用できる。

    ケースに収められている状態のiPod mini本体。「音楽を盗用しないでください」の注意書きが記されている

    付属するACアダプタ、USB2.0ケーブル、FireWireケーブル。iPodに付属していた4-6ピンFireWireアダプタは含まれていない

    付属のベルトクリップは、スライドして装着したくなるデザインだが、はめ込むようにして装着しないと背面のAppleロゴが消えてしまう。取り扱い説明書にも書かれているのだが、iPod mini程度だと、説明書を読まない人も多いと思うので、念のため……。

    専用アクセサリーは、iPod mini用のDock(39ドル)、ジョギングなどフィットネス用にiPod miniを腕に固定する「iPod mini Arm Band」(29ドル)などが用意されている。iPodをジョギングに用いるのは賛否両論である。豊富なキャッシュメモリが効果を発揮して、少しぐらいの振動で音飛びすることはない。iPod miniを持って1時間ジョギングしてみたが、何の問題もなかった。ただ、気になるのは振動に弱いハードディスクである。アップルストアのジーニアスバーで、この点を質問すると「ジョギングぐらいなら問題なく使える。だが、あまり激しい振動は機械が少しずつ壊れていく原因になる」となんとも玉虫色な回答。フィットネスに使って寿命が縮んでも、それはユーザーの責任ということか……。

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