【レポート】

IDF Spring 2004 - 新チップセットの概要が次々と明らかに

    多和田新也  [2004/02/20]

    IDF Spring 2004において、デスクトップ向けの新チップセット「Alderwood」「Grantsdale」や、モバイル向けの新プラットフォーム「Sonoma」の詳細が発表された。どちらも今年登場予定となっており、注目したい。

    Alderwood、Grantsdaleのブロックダイヤグラムを紹介

    Luis Burns氏の基調講演でも概要が発表されたAlderwood/Grantsdaleのブロックダイヤグラムが公開された。ほぼ、発表されたとおりではあるが、製品の展示会場で散見されたGrantsdale搭載マザーボードも参考にしつつ、多少補足していきたい。

    Alderwood/Grantsdaleのブロックダイヤグラム

    まず、AlderwoodとGrantsdaleのポジションの違いについてだが、Alderwoodはハイエンドのチップセットで、現在のIntel 875Pの後継に当たる。Grantsdaleに対するアドバンテージとしては、ECCサポート、レイテンシを最適化する技術の搭載、Pentium 4 Extreme Editionのサポートなどが挙げられており、ちょうど現在のIntel 875Pと865シリーズの関係に近いものである。

    展示会場でDDR2メモリのデモに利用されていたGrantsdale搭載マザーボード

    背面パネル。オーディオコネクタの多さが特徴的だが、Jack Re-Tasking機能により、各コネクタの役割をソフトウェアから変更することができる

    Grantsdaleにはグラフィックコアを内蔵する製品がラインナップされ、昨日の基調講演でもそのコアがDirectX 9対応であることに触れられているが、これは4本のレンダリングパイプラインを持つ、Pixel Shaderユニットを指している。Vertex Shaderユニットは非搭載で、従来どおりCPU側で処理を行うことになるとのことだ。

    また、内蔵グラフィックコアだけでデュアルディスプレイ環境を構築できるようにもなっている。Intel Extreme Graphicsシリーズで利用されているADDカードのような小さなカードを装着することで2個目のVGA端子を利用することができ、2台のディスプレイに出力できるようになる。また、出力先もDVI、ビデオ(テレビ)、HDTVに対応。出力先に合わせたデスクトップ解像度を自動的に認識、設定変更を行うこともできる。

    続いてIntel High Definition Audioについてだが、192kHz/24ビットオーディオの8ch出力に対応する。出力先が多くオーディオコネクタも増えることになるが、最近のサウンドカードやコーデックチップなどで採用例が増えている(GIGABYTE製品など)、オーディオコネクタの役割を変更できるJack Re-Taskingをサポートした。つまり、差し間違えをしても、Windows上から設定変更を行うだけで正常なサラウンド環境を構築できることになる。

    次に、インタフェースについて紹介しておきたい。グラフィックは従来のAGPに変わりPCI Express x16インタフェースを利用することは既報のとおり。加えて、ICH6という名称になると思われる新たなICHでは、PCI Express x1を4スロット搭載可能となっている。このほか、シリアルATAポートはICH5の2ポートから4ポートへと拡張されている。

    新たに利用されるICH。ICH5は「FW82801EB/R」であったのに対し、写真のものは「FW82801FR」となっている

    スロット部分。最上部がグラフィック用のPCI Express x16スロット。最下段の小さなコネクタ2個がPCI Express x1スロットだ

    このほかネットワーク関連では、ソフトウェア・アクセスポイントの機能をウィザード形式で簡単に行える点、CSAポートが廃止され、GbEコントローラもPCI ExpressまたはPCI接続となる点などが特徴として挙げられる。

    シリアルATAは4ポートへ拡張される

    William Siu氏の基調講演で示されたソフトウェア・アクセスポイントの設定ウィザード画面

    モバイルPCも533MHz FSBの領域へ

    昨年秋のIDFで発表された新しいモバイルPCプラットフォーム「Sonoma」についても、その詳細が発表された。

    まず、Sonoma登場までのスケジュールだが、CPUは今年前半にDothanコアの製品が登場予定となっており、チップセットは従来どおりIntel 855シリーズが利用されることになる。また無線LANモジュールに関しては、802.11g対応の「PRO/Wireless 2200BG」が発表されたのは既報のとおりである。そして、今年後半に登場が予定されているSonomaのブロックダイヤグラムも明らかにされた。CPUはモバイル向けCPUでは初めて533MHz FSB対応となる。コアはDothanである。

    Centrinoのロードマップ。今年後半にCPU、チップセット、無線LANアダプタが新しくなる

    今年後半に登場する予定のSonomaプラットフォームのブロックダイヤグラム

    チップセットは「Alviso」の開発コード名で呼ばれるもので、チップセットの機能はGrantsdaleとほぼ同じものである。特徴は、最大2GBまで搭載可能なDDR IIメモリ、PCI Expressグラフィックバスの実装などである。

    ICHはICH4-Mの後継となるICH6-Mが登場する。Intel High Definition Audio、2ポートのシリアルATA、I/Oデバイス用のPCI Express x1、PCI Expressで接続される「Express Card」と呼ばれるモバイルPCやスモールフォームファクター向けの拡張カードをサポートするICHとなる。

    このほかの新しいアーキテクチャとしては、802.11a/b/gのトライバンド対応無線LANアダプタ「Calexico2」が今年後半にリリースされるほか、液晶ディスプレイの省電力機能が「Intel Display Power Saving Technology 2.0」へと進化。さらに「Ambient Light Sense」と呼ばれる周辺の光量(屋外や室内など)を判断して液晶ディスプレイの消費電力を抑える技術が盛り込まれる予定だ。

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