【レビュー】
そもそも「StarSuite」は、LinuxやSolaris OS、Windows上で動作するオフィスツールとして、Sun Microsystemsが開発したパッケージである。Microsoft Officeスイートの対抗馬として登場し、注目を浴びてきたので、ご存じの方も多いだろう。
Sun MicrosystemsがLGPL/SISSLのライセンスの下で、オープンソースソフトとして公開している「OpenOffice.org」との関係が気になるところだが、元々は同プロジェクトの開発結果をベースに、StarSuiteが開発されており、今回紹介する「StarSuite」の製品版は、サポートや日本語ヘルプ、クリップアートなどの独自拡張が行われている。
以前から「StarSuite 7」として個人ユーザー向けにパッケージ販売されていた同製品だが、今回1年間の使用制限がつきながらも1,980円という安価な価格設定を行った「StarSuite 7 パーソナルパック」というパッケージが登場した。そこで、改めてMicrosoft Officeスイートとの互換性などを中心に、各機能をチェックしていきたいと思う。
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プログラムメニューにある<テンプレートから>を選択すると、「テンプレートとドキュメント」ダイアログが現れ、あらかじめ用意されているテンプレート類やユーザーが独自に作成したテンプレートファイルを元にドキュメントを作成できる |
「StarSuite 7 パーソナルパック」は、表計算ソフトの「StarSuite Calc」、ワープロソフトである「StarSuite Writer」、プレゼンテーションツールの「StarSuite Impress」、図形描画・ドローツールである「StarSuite Draw」などで構成されている。それぞれMicrosoft Officeスイートとの互換性をうたっており(執筆時点ではMicrosoft Office 97/2000/XPとの互換性が明らかにされており、Microsoft Office 2003は含まれていない)
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Excelファイルを編集中には、画面左側にツールバーが表示される。ちなみに選択したオブジェクト(セルや図、グラフなど)によってツールバーの内容は自動的に変化するので使いやすい |
Microsoft Excelのグラフウィザードに相当する「オートフォーマットグラフ」。Microsoft Excelに慣れていると、やや操作面でこなれていない印象を受けるが、内容自体は十分なものだった |
「StarSuite Calc」はMicrosoft Excelの対抗馬に位置するアプリケーションだが、セルを編集状態にする[F2]キーや、セルの設定も右クリックメニューから[F]キー(<セルの書式設定>)を選べるなど、ある程度のショートカットキーがMicrosoft Excelと同じように割り振られているため、それほど違和感なく使うことができる。
もちろん絶対・相対・複合参照のショートカットキーが[Shift+F4]キー(Microsoft Excelでは[F4]キー)に割り当てられているなど異なる部分もあるが、使っている間に慣れる程度の差と言える。しかしながらそれ以外の操作性はほぼ同様で、Microsoft Excelで作成したデータも開くことができるので、複雑な数式を使っていない限りは問題なく使うことができるだろう。
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画面は同一のドキュメントファイルを、StarSuite Calc(左)とMicrosoft Excelで開いたところ。一部の罫線が消えてないなど、こちらも完全な再現性とは言い難いものの、多くの部分は問題なく編集することができた |
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個人的には、Microsoft Excelの若干古いバージョンを使っている印象を受ける。もちろん悪い意味ではなく、サブツール系の機能面では劣る部分があるものの、"数値を入力して、その結果を確認する"という表計算ソフト本来の機能を十分備えているという意味でだ。
最近のMicrosoft Excelは肥大化傾向にあるため、ちょっとした数値計算を行う場合も高スペックのPCを必要とする場合がある。だが、「StarSuite Calc」は機能が少ない=シンプルという見方ができる分、十分なアドバンテージがあると言えるだろう。
アプリケーションの起動方法は、専用ファイルフォーマットである拡張子「.sxw」ファイルをダブルクリックし、関連付けで起動するか、プログラムメニューからショートカットアイコンを選択するか、タスクトレイにある「クイック起動」というランチャーから選択するという3種類から選ぶことになる。
手元にある英文のWord文書ファイルを「StarSuite Writer」で開いてみたが、フォント設定や図版、レイアウトなどは、基本的には問題なく再現された。もっとも、当然といえば当然だが、「StarSuite Writer」にない機能(「囲み文字」「均等割付」など)の書式設定を行ったWord文書ファイルはその限りではない。
ただ、日本語で作成したWord文書ファイルの読み込みについては一部に不具合が見受けられたのは残念。筆者が試した限りでは、Microsoft Wordで縦組み設定した罫線内の文書が横組みのまま表示されたり、表組みバランスが崩れたりと、互換性という意味では100%に満たないと言わざるを得ない再現性だった。
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画面は同一のドキュメントファイルを、StarSuite Writer(左)とMicrosoft Wordで開いたところ。基本的に問題なく開くことができた。ただし、Microsoft Wordのように様々な表示形式は用意されておらず、画面の標準モードに加えて、オンラインレイアウト(Wordの「下書き」にあたると思われる)と全画面表示の3種類となる |
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Microsoft Wordには文書校正など各種のツールが充実しているが、その点も「StarSuite Writer」は後塵を拝している。そもそもビジネスシーンでのMicrosoft Wordは、社内・社外書類の「作成」が中心となっており、最近では部内のコラボレーションまで行われている。このような使い方を踏まえると、個人でちょっとしたWord文書を閲覧するならともかく、Microsoft Wordと同じ感覚で文書の作成を行おうと考えるにはやや力不足と言わざるを得ない。
もっとも、そもそも英語圏で生まれたアプリケーションで、Microsoftのように日本独自の研究や開発を行っていないことを踏まえると、致し方ない部分なのだろう。
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