【レポート】

第5回ROBO-ONE大会 - ロボットたちによるますます華麗な技の競演

1 ロボット格闘技大会は今回も白熱

 
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1月25日~2月1日、お台場の日本科学未来館で「第5回ROBO-ONE大会」が開催された。これは二足歩行ロボットによる格闘技大会で、2002年2月の第1回以来、毎年夏と冬の年2回開催されている。

会場となった日本科学未来館の催事ゾーン

1月25日には、操縦者が中学生以下に限られる「ROBO-ONE Junior with Family」とROBO-ONEの入門コースである「ROBO-ONE Junior class」が開催され、26日~30日の間は展示とデモンストレーションが行われた。そして、31日のROBO-ONE予選に続き、最終日の2月1日には、ROBO-ONE決勝トーナメントが開催された。同トーナメントには、前日の予選で2分間のデモンストレーションによって選ばれた上位32台が参加し、激しいバトルを繰り広げた。ちなみに今回の参加台数は101台、予選出場台数は62台にも及んだ。ここでは最終日の決勝トーナメントのレポートをお届けしたい。

ROBO-ONEに参加できるロボットの規格としては、以下のような条件が決められている。
1. ロボットの大きさは身長が20~120cmで、足裏の最大長さが脚の長さの70%以下・20センチメートル以下
2. 二足歩行ロボットで、10秒以内に5歩以上歩けること。歩行においては片足は必ず地面から離れていること
3. 屈伸ができること
4. 横歩きができること。片足は必ず地面から離れていること

また、制御はコンピュータによる自立もしくは人間による無線操縦のいずれかとなっている。

まずは大まかなルールを説明しておこう。決勝トーナメントの1回戦と2回戦は3分1ラウンド制の対戦、また、3回戦、準決勝、決勝は1分間の自由演技によるデモンストレーションと2分3ラウンド制の対戦という内容で、対戦はいずれも3回ダウンを先取することで、そのラウンドを取ることができる。また、ダウン後10カウントで復帰できない場合はノックアウトとし、そのラウンドは相手のロボットのものとなる。また、ロボットがリングの外に落ちた場合もダウンを取られる。今回はロボットがリングから落ちても衝撃が少ないように、周囲には厚いクッションが敷かれていた。

常連ロボットから恐竜型ロボットまで

Metallic Fighter

1回戦はロボット32台による16試合が行われたが、注目の第1戦では、第2回大会の優勝者である森永英一郎さんの「Metallic Fighter」と、しんむらさんの「ハマカゼ」が対戦した。前回の第4回大会では、脚が折れてしまうというアクシデントに見舞われ、1回戦の途中で惜しくも棄権してしまったMetallic Fighterだったが、今回は起き上がり機構を持たないハマカゼを相手にダウンを取り、2回戦進出を果たした。

「ROBO-ONEは今回で5回目の参加です。マイクロマウスの大会には第4回から出場しているので、ロボット歴は20年近くなりますね。ロボットは仕事ではなくまったくの趣味です。ROBO-ONEに参加するにあたっては、見ただけでこのロボットが『Metallic Fighter』であるとわかってもらえるように、外見は変えずに改良していこうと決めています。今回は関節の自由度を広げ、重力を感じるセンサと、回転方向の速度を検出するセンサを新たに搭載しました。この2つの改良により、関節がよく動くようになり、重力を感じて安定した動作が行えるようになりました。例えば、パンチなどを受けたときにセンサが安定性を保とうとしてくれるので、倒れにくくなりました」(森永さん)。

動画
韓国から出場のChang-Hoon,Jeonさんの「Storm Waves」に大技を決める「Metallic Fighter」

ROBO-ONEでは、10カウント以内に起き上がれなければノックアウトとなってしまうため、いかに素早く起き上がるかも勝敗を決める大きな要因となる。その点で、今回の大会は、前回にも増して、起き上がりの機構が優れたロボットが多かったように思えた。一方で、吉河祥隆さんの「力士マン」は5kgという今回決勝に進出した中で最も重いロボットで、一度倒れると起き上がれないものの、他のロボットがどんなにチョップなどを加えても倒れにくいという特徴を持っていた。

動画
めずらしい恐竜型の二足歩行ロボット「Ultra-Chopper」

「Metallic Fighter」をはじめ、坂本元さんの「HAJIME ROBOT」や菅原雄介さん・森口拓雄さんの「A-Do」、九州大学ヒューマノイドプロジェクトの「2325-RX」、こうじさんの「マジンガア」、中村素弘さんの「HS-WR」シリーズなどROBO-ONEの常連も数多く見られたが、初出場や出場2回目というロボットも多かった。そんな中、異彩を放っていたのが佐伯博史さんの「Ultra-Chopper」だ。人型が多い中にあって、二足歩行には間違いないものの恐竜の形をしており、尻尾の動きも滑らかで存在感があった。2回戦で中村さんの「HS-WR-03」に敗れてしまったものの、首や尻尾を使った攻撃もなかなかだった。

ロボットの操縦方法としてはラジコンプロポが目立ったが、あらかじめプログラミングした動作コマンドを、ノートPCやPDAから無線で送信して操縦するケースも多かった。また、「マジンガア」と津籐智さんの「剛王丸」は、マスタースレーブシステムで操縦を行っていた。

動画
「マジンガア」を操縦するこうじさん

「前回は、腕の操縦はマスタースレーブで行い、それ以外の操縦は別の人間がノートPCでコマンドを送信して行っていました。でも、足と腕の操縦をそれぞれ別の人が行うのは大変なので、今回は、足の操縦は『ダンスダンスレボリューション』のコントローラーを使うことにしたんです。そのことで、自分の手足を使ってより自由にロボットの足と腕を操縦できるようになりました。マスタースレーブの良いところは、臨機応変にロボットを動かせることです。例えば、対戦するロボットの身長には差があるため、相手のロボットの身長に合わせて効果的な攻撃を行えます。コマンド送信やラジコンによる操縦ではどうしても動きのパターンが限られてしまいますからね。ただ、マスタースレーブの場合、壊れやすいのが難点ですね」(こうじさん)

(山田久美 k-yamada@pc.mycom.co.jp)

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インデックス

目次
(1) ロボット格闘技大会は今回も白熱
(2) とても多彩で見飽きない出場ロボットたち
(3) 圧倒的な強さを見せる前回準優勝ロボットが……

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