【レビュー】

シビアな断片化も確実にデフラグできる「PerfectDisk 6.0」

    大田万多夢  [2004/01/09]

    「PerfectDisk 6.0」は、Windows付属のものに比べ多数の機能を提供するデフラグツールの最新版である。PerfectDisk自体は米Raxcoの製品であるが、国内ではネットジャパンがローカライズ(日本語化)を施した上で販売を行っている。対応OSにより「PerfectDisk 6.0 2000/XP Pro版」「同Server 2003版」「同Exchange Server 2003版」と3種類のパッケージが用意されているが、今回はWindows 2000/XP(Home Edition/Professional)向けの「2000/XP Pro版」を利用して、概要や使用感についてレビューを行いたいと思う。

    ○オンラインデフラグとオフラインデフラグ

    デフラグの方法は大別すると2種類ある。Windowsの稼働中に実行するオンラインデフラグと、OS起動前に実行するオフラインデフラグである。Windows 2000/XP標準のデフラグツールはオンラインデフラグしかできないため、使用中のシステムファイルの最適化は行えない。PerfectDiskはオフラインデフラグもサポートしており、ページングファイルやハイバネーションファイル、NTFSドライブ上のMFTやメタデータの最適化が可能である。また、FAT16/32ファイルシステムでのディレクトリ最適化も行える(NTFSドライブではディレクトリの最適化もオンラインで実行可能)。

    PerfectDisk 6.0

    PerfectDisk 6.0でのディスク分析結果

    ○Smart Placementの仕組み

    オンラインでのデフラグは、使用中のファイルが移動できなかったり、ディスク内のファイル構成の動的な変化に影響を受けたりと不利な面が多い。PerfectDiskでは、オンラインでも効率良くデフラグ作業が実行できるよう、独自のファイル配置方式(Smart Placement)を選択することができる。

    最大の特徴は、書き換え頻度(3段階に区分)に応じたファイル配置を行うことにより、2回目以降のデフラグを高速化する点にある。具体的に説明すると、ほとんど変更がないデータはドライブの先頭よりに配置し、頻繁に更新されるデータは後方に配置する。次回のデフラグ時には、前方にあるデータは、ファイルに変更がなければデフラグがスキップされる。後方にあるデータのみ断片化が起こっているかチェックされ、必要があればデフラグが実行される。いわばデフラグ対象の絞り込みである。

    また、空き領域の最適化にも対応しており、連続した空き領域を確保することができる。空き領域が断片化した状態でファイルの書き込みが発生すると、ファイルがひとつの空き領域に収まらずに分割保存される可能性がある。空き領域を固めて配置することで、断片化を誘発しにくい環境を構築するという考え方である。

    デフォルトの設定では処理速度が優先されるので、ファイルとファイルの間に隙間ができる場合があるが、各ドライブの詳細設定から、空き領域の結合を重視して最適化を行うオプションが選択できる。

    ○その他の機能

    ブートファイルの最適化 Windowsの起動にかかる時間を短縮
    layout.iniの情報を利用した並べ替え(Windows XP)
    RAID対応、その他 ハードウェアRAID(SCSI/IDE)および、
    Windowsの機能によるソフトウェアRAIDに対応
    ダイナミックディスク・圧縮ボリューム対応
    1テラバイト以上の大容量ドライブ対応
    スケジューリング機能 定期的なデフラグ実行
    ネットワーク対応 Active Directoryサポート
    ネットワーク経由のデフラグ実行(PC毎に要ライセンス)

    Smart Placementの設定

    システムファイルのデフラグも可能

    ○OS標準デフラグツールとPerfectDiskの性能比較

    意図的にHDDを断片化させたテスト環境を用意し、最適化による断片化率の変化を、OS標準デフラグツールとPerfectDiskで比較した。断片化率の数値はOS標準デフラグツールの分析レポートを使用した。断片化作業には「デ・デフラグ」を利用した。

    「デ・デフラグ」(フリーソフト)
    【著作権者】きょうちゃん 氏
    【URL】http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Bay/5881/

    テストマシンのスペック

    マザーボード ASUS P4P800
    CPU Pentium 4 2.80C GHz
    メモリ PC3200 1024MB(512x2)
    HDD Ultra ATA/100 5400rpm 80GB
    OS Windows XP Professional

    テストドライブでの断片化手順
    1. 20GBのNTFSパーティションを作成
    2. 空き容量が全体の5%にあたる1GBになるまでランダムなサイズのファイルをコピー
    3. 「デ・デフラグ」の実行とドライブの圧縮 - 解除を繰り返し、断片化させる

    OS標準のデフラグツール (所要時間25分12秒)
    デフラグ前の分析結果
    • 全体の断片化 = 49 %
    • ファイルの断片化 = 94 %
    • 空き領域の断片化 = 5 %
    デフラグ後の分析結果
    • 全体の断片化 = 35 %
    • ファイルの断片化 = 70 %
    • 空き領域の断片化 = 1 %
    PerfectDiskでのオンラインデフラグ (所要時間119分25秒)
    デフラグ前の分析結果
    • 全体の断片化 = 50 %
    • ファイルの断片化 = 95 %
    • 空き領域の断片化 = 5 %
    デフラグ後の分析結果
    • 全体の断片化 = 5 %
    • ファイルの断片化 = 10 %
    • 空き領域の断片化 = 0 %

    OS標準のデフラグツールでは、空き領域が少ないために作業自体がほとんどできず、早々に終了してしまった。PerfectDiskはシビアな状況であっても確実に最適化できた。時間がかかりすぎると思うかもしれないが、これはテスト環境が極端に断片化されていたことによるものと考えられる。実際、筆者が普段使用している20GBのパーティションで試したところ、25分程度で終了した。

    人為的に断片化させたディスクをPerfectDiskで最適化

    時間はかかったもののかなりの最適化をすることができた

    動画やグラフィックなどを扱うため強力なデフラグツールがほしい方にとっては、魅力的な製品と言えよう。

    (大田万多夢)

    ○PerfectDisk 6.0 2000/XP Pro版

    対応OS Windows 2000 Professional、Windows XP Home Edition/Professional
    必要メモリ 64MB以上(128MB以上推奨)
    必要HDD容量 11MB以上
    標準価格 7800円

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