【レビュー】

最新コーデック"XVD"に対応したビデオキャプチャボード「GV-XVD/PCI」

4 エンコード時間の比較

石井琢磨  [2003/06/17]

○エンコード時間の比較

音質については、XVDではデフォルトのサンプリング周波数が32Kbpsとなっているが、設定画面から48Kbps、64Kbpsに変更が可能。32Kbpsでも高圧縮時にありがちなギスギスしたノイズ感はあまり感じられず、ステレオセパレーションなどもそれほど悪くはない。

しかし、DivXが音声に採用しているMP3と比較すると、おとなしめの音に聞こえる。特に高音部分はやや抑えられた感じがする。だが、高圧縮率を考えると優秀と言ってもよいレベルである。サンプリング周波数を上げて64Kbpsとすると、MP3との差はほとんど感じられないものとなった。ファイルサイズも20.7MBから23.6MBへと大きくなったものの、圧縮率は高いので音質にこだわる人はサンプリング周波数を上げることをオススメしたい。

MTV2200 SX

次に、ハードウェアエンコーダの実力を見るため、エンコード時間の比較をしてみた。画像は前述の1分27秒の動画ファイル。OSにはWindows XP、CPUにはAthlon XP 2400+を搭載したマシンを使用した。MPEG-2のハードウェアエンコーダカードとしてカノープスの「MTV2200 SX」を用意、圧縮時間を比較した。

圧縮ソフトは、XVDは付属の「XVD Compressor」(MediaSinkから呼び出しが可能)、MPEG-2のハードウェアエンコードではカノープスの「DV-MPEG File Converter」、MPEG-2のソフトウェアエンコードとして「TMPEGEnc」、そしてDivXを使用した。

○コーデック別の圧縮時間の比較
XVD1分24秒
DivX2分11秒
MPEG-2(ハードウェアエンコード)1分30秒
MPEG-2(ソフトウェアエンコード)2分33秒
Windows Media99分44秒

この比較はXVDカードが最速となった。元の動画ファイルの再生時間よりも高速にエンコードができた点は大いに注目したい。長時間の動画ファイルのエンコードでは、大幅な時間短縮が可能となるだろう。

画像サイズを落とした320×240、ビットレート700Kbpsでは、エンコード時間はわすか36秒で終了した。DivXが1分25秒、Windows Media9が3分10秒であったことと比較すると、大変に高速処理が行われていることが分かる。ハードウェアエンコードの実力がいかんなく発揮されたものとなっており、MPEG-2のハードウェアエンコーダカードよりも高速な点は注目できる。この高速性を活かして、TVチューナー付きキャプチャボードの登場も期待したいところだ。

また、現在、BHAのサイトではソフトエンコードのベータ版が公開されているが、エンコード速度は上記と同じ環境で15分48秒(2Pass)かかった(6月10日公開版)。正式版ではどの程度、速度が改善されるのか、XVDフォーマットの将来性を左右させるものになることだけに気になるところだ。現状でのハードウェアエンコーダの実力が高いだけに、正式版でのソフトウェアエンコードの速度改善を望みたいところである。

XVD Editor

「GV-XVD/PCI」では、XVD編集ソフトの「XVD Editor」も同梱される。このソフトでは、簡単なカット編集・チャプタ設定が可能となっている。

チャプタ設定は細かな設定が可能だが、カットなどの編集は大まかな単位でしか行えない。このため、不要部分をカットする用途で使うといいだろう。また、編集したXVDファイルを、CD-R、DVD、HDDに書き出しができる。CD-R、DVDメディアに直接出力が可能なので、別途ライティングソフトを用意しなくて済みむ点は便利だ。

XVDフォーマットの今後の展開としては、ストリーミング配信の他、民生用CD-Rレコーダーの登場も予定されており、今後の展開が注目させられる。いち早くXVDのハードウェアコーデックに対応した「GV-XVD/PCI」は、その先陣として注目の製品と言える。今回のテストでは圧縮率も高く、画質も良好でXVDフォーマットの優秀さを証明した製品に仕上がっている。

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