【レビュー】

荒削りという幸せをもつBluetoothチップ搭載機 - 富士通 「BIBLO NE6/650W」

1 「荒削り」という魅力

    海老名美智代  [2001/03/05]

    富士通と言えば、NECとともに国内PCメーカーの双璧をなす雄だ。「タッチおじさん」で年輩層を狙ったかと思うと、「キムタク」で若年層をゲットしようと新たな市場戦略を展開する。薄利多売が中心となってきたPC市場において、バラエティに富んだ商品開発もさることながら、マーケティング面でもテレビコマーシャルを軸に様々な展開を繰りひろげられるほどの企業体力を持っている。

    同社が、国内PC市場においてどんな位置を占める会社かというと、2000年のPC出荷台数ランキングではシェア20.4%の2位(1位のNECは21.7%)、ノートPCでは、昨年の1位から2位に順位を落としたとはいえ、現1位のNEC(21.4%)を0.3%差の21.1%で追っている。富士通とNECの2社で、国内PC市場の約42%を占める(2001/2/22 IDC Japanデータ)というから驚きだ。

    先日、その富士通の春モデルが発表された。春モデルといえば、直前の秋冬モデルをCPUやHDD強化等でマイナーチェンジしたものというのが定番だが、今回の春モデルのラインナップの1つ「BIBLO NE6/650W」は、新製品と言っても良いほどの製品となっている。今、なにかと話題になることの多いワイヤレス通信方式「Bluetooth」に準拠した機器が満載されているのだ。

    本体にチップが標準搭載されている上に、対応機器としてBluetoothワイヤレスステーションとPDAライクな端末「i-Point」も付属しており、1セットでBluetooth機器を利用した動作が完結するのがポイント。他のメーカーのBluetooth標準搭載機には、ソニーのVAIO SRとC1などがあるが、これらがBluetooth通信を公式サポートしているのはVAIO同士のみ。つまりBluetooth通信をおこなうのに、対応VAIOを2台用意することを前提としていることになる。

    これはNE6/650Wや東芝のBluetooth対応カードも基本的には同じで、残念ながら他メーカーのBluetooth搭載機器との通信は公式には保証されていない。複数メーカー間でのBluetooth通信環境は整えられていないというのが現状なのだ。

    まだまだ勃興期の規格なので仕方がないのかもしれないが、非常に残念なところではある。しかし、なんにしろBluetoothが注目に値する技術なのは間違いない。1セット購入することで、Bluetooth機器を利用した動作が楽しめる同機は、市場においてかなり強力に差別化をはかれるポイントを所持していることになるだろう。

    標準でBluetooth搭載のワイヤレスステーションと専用端末のi-Pointが入って299,800円(富士通Web Mart価格)と、かなりのお買い得感があるNE6/650W。同機の中でBluetoothはどうやって用いられているのか。良く問題にされる無線LANとの干渉はいったいどうなっているのか。今回はこの辺りに触れつつレビューをおこないたい。

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