【レビュー】

Celeronキラーとなりうるか?AMD「Duron」ベンチマーク

1 AMDの「超」戦略プロセッサ「Duron」

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AMDの「超」戦略プロセッサ「Duron」

 

AMDが6月に発表したバリュー市場向けプロセッサが「Duron」である。AMDは事実上、唯一インテルに真っ向勝負を挑んでいるメーカーであり、いち早くAthlonによって1GHzを達成、x86互換プロセッサというジャンルでの金字塔をうち立てるなど、パーソナル向けハイエンド分野ではインテルのPentiumIIIと対等な勝負を繰り広げてきた。

しかし、最近のPC市場を覗いていると、市場のなかでもっともボリュームのあるゾーンは10万円をはさんだ低価格ゾーンであり、高性能である代わりに高価でもあるAthlonはそのゾーンで採用されることはなく、AMDとしては、バリュー市場ではCeleronの独走を許す形になってしまっていたのである。

AMDはいままでバリュー市場向けプロセッサとして、Socket7プラットフォームを使用するK6-2/3シリーズを展開してきたが、Socket7プラットフォームを支えるチップセットのリリースが無くなって久しい状態になってしまっている。プロセッサのパフォーマンスはとにかく、AGPx4やATA/100というトレンドに対応するプラットフォームではアピールは難しいだろう。

そこで登場したのがDuronである。第2世代Athlonのコアを使用し、Athlonで採用されていたSoltAに比べ、コスト面で優れたSocketAプラットフォームを使用。Celeronに比べ大幅な上昇となる200MHzのFSB(100MHzのDoubleDataRate)を採用するなど様々な面で競合相手となるCeleronを追撃するスペックを備えたプロセッサだ。

今回は、AMDより現在流通しているなかでも最高クロックとなるDuron700MHzを搭載したマシンを借りることができたので、ベンチマークによって、Duronのパフォーマンスをチェックしてみたい。

○Duronとは?

ここで、プロセッサとしてのDuronについて触れておこう。DuronはAMDのロードマップではSpitfireと呼ばれていた製品で、製品名となった「Duron」とはラテン語の「derare」(持続する)に「on」(ユニットを意味する接尾語)を組み合わせた造語で持続性・信頼性・安定性を意味している。

CPUコアは同時期に発表された新型Athlon(フルスピードキャッシュ内蔵Athlon・コードネームThunderbird)と同一で、0.18ミクロンルールで製造されている。現在ラインナップされているクロック周波数は600/650/700の3種類。キャッシュはL1に128KB、L2に64KBがオンチップ搭載されており、CPUコアのクロックと同一クロックで作動する。新型Athlon(フルスピードキャッシュ内蔵Athlon)とはL2キャッシュの容量のみが異なっており、外見もキャッシュ容量の分だけ、Athlonのコアが大きいのが分かる。

FPU(浮動小数点ユニット)には完全パイプラン化されたユニットが3本搭載されており、(Celeronは1本)700MHz駆動時に単精度で2.8Gflops、ダブル精度では1.4Gflopsという浮動小数点演算を実現している。バリュー市場向けプロセッサとしてAMDがリリースしていたK6-2/3シリーズとライバルのCeleronを比較した際、この浮動小数点演算はAMD側にとってハンデとなっており、Duronでは飛躍的に改善されたと考えてよいだろう。

CPU形状は462ピンのSocketAのみが採用されている。いままでAMDのAthlonシリーズにはスロットタイプのSlotAが採用されていたが、今回のDuron、並びに新型Athlon(フルスピードキャッシュ内蔵Athlon)にはこのタイプが用意されている。Duronがバリュー市場に向けた製品であることを考えると、マザーボードのテンションキットやケースなど、製造コストのかかってしまうSlotタイプから、比較的コストダウンの計りやすいSocketタイプへ移行したのは妥当な選択であると考えられる。また、Socketプラットフォームを使用することによってケースのデザインに自由度を持たせることができるのもAMDがSocketプラットフォームを選択した理由だろう。

また、Duronは最大消費電力も25Amps、コアの駆動電圧も1.5Vと低く抑えられており、これはクロック数で並んでいる新Athlon700MHzの45Amps、1.65Vよりも低い数値になっている。

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インデックス

目次
(1) AMDの「超」戦略プロセッサ「Duron」
(2) ベンチマーク
(3) Duronは「買い」か?

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