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「ScanAvgCPULoadFactor」オプションで調整

マルウェアの侵入を防ぐため、定期的にファイルをスキャンするWindows Definederだが、他の作業中にフルスキャンを実行するとCPU使用率が格段に跳ね上がる。

だからといってWindows Definederを無効にするには、セキュリティ上好ましくない。そこで注目したいのが、スキャン時の最大CPU負荷をパーセンテージで指定する「ScanAvgCPULoadFactor」オプションだ。

公式ドキュメントにもあるとおり、平均CPU使用率を厳密に定めるものではないが、スキャン時の負荷を軽くしたいときに役立つTipsだ。

  • 「Win」+「X」キー→「A」キーと順に押すか、スタートメニューを右クリック/長押しし、「Windows PowerShell(管理者)」をクリック/タップする

  • Windows PowerShellが起動したら、「Set-MpPreference -ScanAvgCPULoadFactor 5」と入力して「Entrer」キーを押す

ScanAvgCPULoadFactorの既定値は50(%)だが、今回は設定可能な最小値である5(%)を指定した。結果は下図をご覧いただきたい。

  • こちらは設定前にWindows Defenderのフルスキャンを実行した状態。CPU使用率は100%に近い

  • 設定後にフルスキャンを実行しても、CPU利用率は高騰しない(矢印部分がフルスキャンを実行したタイミング)

タスクマネージャーのCPU使用率グラフが示したように結果は一目瞭然だ。低スペックの2in1 PCやバッテリー駆動時間を優先したい場合に有用だろう。なお、設定はPCを再起動しても維持される。

阿久津良和(Cactus)