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オプション機能として加わったSSHクライアント

Windows10 バージョン1607(Anniversary update)から、SSH(Secure Shell)を暗にサポートしてきたWindows 10だが、現在のバージョン1709(Fall Creators Update)では、より簡単な操作でSSHの利用が可能になる。以前は、開発者モードへの切り換えや、サービスの設定など煩雑な操作を必要としたが、現在は「オプション機能」から追加するだけでよい。

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    検索ボックスに「Option」と入力し、検索結果の「オプション機能の管理」をクリック/タップ

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    「オプション機能の管理」が起動したら、「機能の追加」をクリック/タップ

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    「OpenSSH Client」→「インストール」ボタンと順にクリック/タップ

これだけでSSHクライアントの導入は完了する。Microsoftは、2015年半ばからOpenSSHのWindows実装を目指しており、既にGitHub上では「Win32-OpenSSH」として開発してきた。

開発チームが当初掲げたロードマップによれば、最終ステップの「Production quality release」(生産品質リリース)に達しつつあることから、ベータ版としてWindows 10に取り込んだのだろう。

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    検索ボックスに「cmd」と入力し、検索結果の「コマンドプロンプト」をクリック/タップ

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    「OpenSSh」フォルダーの内容を確認すると、鍵生成やSFTP(SSH File Transfer Protocol)、SCP(Secure CoPy)も利用できることが確認できる

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    こちらはLinux上のOpenSSH。オプション構成などを確認すると同等であることが分かる

このように、従来はLinuxクライアントから実行してたSSHによるリモートアクセスが、コマンドプロンプトやWindows PowerShell上から実行できる。なお、SSH関連ファイルは「%SystemRoot%\System32\OpenSSH\」フォルダーに展開されるため、環境変数PATHの変更が必要だ。

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    手元にLinuxサーバーにSSH接続してみた。鍵ファイルなどは「%HOMEPATH%\.ssh」フォルダーに格納される

PATHの変更処理は自動的に行われるが、コマンドプロンプトやWindows PowerShellの起動タイミングによっては、新しい情報を読み込めずに、ssh.exeを実行できないことがある。その際はWindows 10へ再サインインすればよい。

阿久津良和(Cactus)