育児に励む専業主婦のpinkyさんが、家庭内介護について知ってほしいことや介護・育児にまつわる豆知識などを紹介する4コマ漫画連載「ときどき介護のち育児へ」。今回は「物盗られ妄想」に関するお話です。

  • 4コマ漫画連載「ときどき介護のち育児へ」のワンシーン
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不安がるおばあちゃんに落ち着いてもらえると……

認知症のウメおばあちゃんは、自分の想いを声に出すことが多かったので機嫌が良いときと悪いときがとてもわかりやすかったです。

この日はブツブツ文句を言っていたので声をかけると、「2階の人がご飯を持っていってしまう……」とのことでした。認知症の人によくみられる軽度の「物盗られ妄想」(大事なものを誰かが持っていった、盗んでいったと思い込むこと)だと思いますが、こういう場合は「身近な人が疑われる」と考えていたので「自分が疑われるのでは……」と、私は内心ドキドキしていました。でも、おばあちゃんは私を疑うことはありませんでした。

そこで「一緒に見てみよう」と声をかけ、台所へ行って冷蔵庫や炊飯器の中、お米の場所などを見せながら説明すると、安心した様子で納得してもらえました。

こうした物盗られ妄想は時々ありましたが、そういうときはおばあちゃんが不安を感じているときでもあります。一緒にいる時間を増やし、何気ない会話をするだけで落ち着いてもらえることもありました。

そんなおばあちゃんを見て、「安心してもらえたのだな……」と感じると、私もとても嬉しかったです。

筆者プロフィール: pinky

現在は育児に奮闘する専業主婦。結婚を機に夫の自宅で同居生活を開始した。介護の仕事をしていたが、仕事を辞めて2013年8月より約2年間、夫の祖母の介護を務めあげた後、2016年2月に出産。日々の生活をつづったブログ「家事ときどき介護」を随時更新中。