実業家のイーロン・マスク(Elon Musk)氏が率いるAI企業・xAIは11月5日、対話型AI「Grok(グロック)」を発表した。X(旧Twitter)の有料サービスの一部として提供されるという。

  • イーロン・マスクが対話型AI「Grok(グロク)」発表、特徴はユーモラス&刺激的?

    イーロン・マスク率いるxAI社が新たな対話型AI「Grok(グロック)」を発表

「Grok」は、"バカSF"として知られる、ダグラス・アダムスのSFシリーズ「銀河ヒッチハイク・ガイド (The Hitchhiker's Guide to the Galaxy)」をモデルにしたというAIで、ほぼすべてのことに答えることを目的としており、何を尋ねるべきかさえも提案することができるとしている。少しウィットに富んだ質問に答えるように設計されており、反抗的な一面もあるようで、「ユーモアが嫌いな人は使わないでください」とのこと。

Grokはまた、「X」のプラットフォームを通じてリアルタイムの情報にアクセスできるという特徴を持っているほか、AIシステムでは拒否されるような"刺激的な"質問にも答えてくれるそうだ。どうやら、何を訪ねても「42」と回答するようなAIではないようだ。

今回サービスインするGrokのベースとなるのは、330億のパラメータでトレーニングしたという初期モデル「Grok-0」に、推論とコーディングの能力を大幅に向上させたという大規模言語モデル「Grok-1」。評価テストにおいては、米OpenAI社の「ChatGPT-3.5」や、米Inflection AI社の「Inflection-1」などを上回る結果を示したとアピールしている。

Grokは「まだ非常に初期のベータ版製品」であり、記事掲載時点では米国内の限られたユーザー数を対象に早期アクセスが開始されているという。早期アクセスが終了次第、月16ドル(約1,650円)の「XPremium+」の一部として提供される予定とのこと。

ネット上では「ある程度きたからそろそろ有料にすっぺ的な流れ」「これ、ガチで使えたらSiriとか教えてGoogleとかより凄いことになるぅ」「すべてはこのためか」「やはりAIが本チャンなのか」「有料の魅力が…」「どんなのが出てくるのか楽しみ」「さてどうなりますか」などの声が寄せられた。