昨年9月にリリースされた「根も葉もRumor」でロックダンスに初挑戦したAKB48。同楽曲でセンターを務めた岡田奈々は、「まだまだできることがある」と可能性が広がったと感じているという。同楽曲によってグループはどう変化したのか、また、2年連続で“落選”となった『NHK紅白歌合戦』への思いや、自身の将来についても話を聞いた。

  • AKB48の岡田奈々 撮影:蔦野裕

岡田は、2021年は「新しいことに挑戦する年になりました」と言い、「『根も葉もRumor』で初めてロックダンスに挑戦したことが大きかった。16年もグループが続いていて、まだ新しいことがやれるんだということに私たち自身も驚き、『まだまだAKBはこれからだぞ』、『まだいけるぞ』と感じることができました」と、同楽曲がグループにとって大切な一曲となった。

2012年にAKB48に加入した岡田。「10年近くやっていると、いろいろなことに慣れすぎて、何でも臨機応変にやれるように。そして、何でもやっていくのがAKBでしたが、ロックダンスに関してはなんとなくやれるなんてことはなくて、本当に時間をかけて練習しないとできないものだったので、時間をかければまだまだできることがあるんだなと可能性が広がった一年になりました。グループとして成長も感じることができたので、これからも時間をかけて汗水たらして、みんなで頑張っていきたい」と語る。

また、同楽曲でセンターに起用されたことについて、「この大事なシングルでセンターを任されたことは本当にうれしかったです。自分だからこそ見せられる全力さ、がむしゃらさ、と『根も葉もRumor』がマッチしたのかなと思います」と述べ、「これからも自分のいいところも生かしつつ、メンバーと力を合わせて作っていきたい」と力を込めた。

■2021年の紅白“落選”で悔しさ感じ「ようやく前進できた」

AKB48は、2019年まで11年連続で『NHK紅白歌合戦』に出場していたが、2020年と2021年は2年連続で“落選”となった。岡田は自身のツイッターで「凄く悔しいです。悔しいけど去年と全く違う気持ちになれたことが前に進んでるなって思います。AKBまだまだ頑張るぞ」とつづっていたように、前年とはまったく心境が違ったと言う。

「2020年に落ちてしまった時は全然悔しいと思えなくて、当時のAKBはそれだけの活躍ができていないという自覚があったので、出られないのは仕方ないことだなと。それが情けなく、申し訳ないという気持ちでした。でも、2021年は単独コンサートや峯岸みなみさんの卒業コンサート、「根も葉もRumor」という楽曲もあり、頑張ったって胸を張って言える1年だったので、めちゃめちゃ悔しくて。そう思えたことがうれしくて、ようやく前進できたなと思いました」。

胸を張れる活動ができた2021年。その勢いのまま2022年も突き進み、紅白復帰を目指す。「『根も葉もRumor』をきっかけに応援してくださるファンの方もすごく増えたので、これからもみんなで魂を込めて曲を作り、今のAKBをもっと知ってもらいたい。そして、2022年やり切ったから絶対に紅白も出るぞという気持ちになれるような一年にできれば。その夢を叶えるためにみんなで頑張りたいと思います」と熱く語った。

■課題はトーク力「ゆきりんさんのターンしか勝たん」

グループの課題を感じると、トーク力を挙げた。「メンバーの空気感はすごく平和でいいですし、みんな真面目に何事にも取り組んでいるのもいいなと思うんですけど、歌番組のトーク収録などで、いつもゆきりんさん(柏木由紀)がいじられて、ゆきりんさんで爆笑になる。ほかにあまりいじられキャラがいなくて、ゆきりんさんのターンしか勝たんという感じで。ゆきりんさん1人に面白さを背負わせるのではなく、みんなで盛り上げられるようになりたいなと思っています」。

バラエティで活躍しているメンバーが次々と卒業。「峯岸(みなみ)さんも、大家(志津香)さんも卒業され、宮崎美穂さんもされてしまう。バラエティで活躍している先輩がどんどん卒業されて、今のAKB48はバラエティがあまり強くない気がします。私も含めて、お話をもっと頑張れたら。YouTubeくらい素の感じでしゃべれたらいいのかなと思います」とトークでの成長も誓った。