「新年の頭にネクストブレイク候補を発掘する」、マイナビニュース恒例の正月企画を今年も実行。年々、他サイトで似た記事も増えてきたが、ここでは「とびきりフレッシュな先物買い」という観点から10人の若手俳優を紹介していく。

セレクトのポイントは、最近の出演作品で見せた可能性、出演予定のラインナップ、業界内の評価。近年、若手俳優の躍進が目立つだけに、早い段階からチェックしておきたい。

■芸術センス、中性的な魅力、戦隊主演

  • 坂東龍汰

  • 板垣李光人

1人目は、ここ2年間の躍進がめざましい坂東龍汰(24)。昨年は『夢中さ、きみに。』(MBSほか)、『今ここにある危機とぼくの好感度について』(NHK)、『にぶんのいち夫婦』(テレビ東京系)、『ソロモンの偽証』(WOWOW)、『この初恋はフィクションです』(TBS系)、『真犯人フラグ』(日本テレビ系)のドラマ6作と映画『ハニーレモンソーダ』『犬部!』に出演した。

今年も、年またぎで放送されている『真犯人フラグ』のほか、映画『フタリノセカイ』『峠 最後のサムライ』の出演が控えている。写真、絵画、楽器、クレイアニメをこなすなど芸術センスが高いだけに、演技の表現をどう広げていくのか。映像の作り手としての未来もあるのかなど目が離せない。

2人目は、小柄ながら存在感の大きさは世代屈指の板垣李光人(19)。昨年の活躍は、まさにセンセーショナルだった。『ここは今から倫理です。』(NHK)、『ホリミヤ』(MBS・TBS系)、『来世ではちゃんとします2』(テレ東系)、大河ドラマ『青天を衝け』(NHK)などに次々と出演。『カラフラブル~ジェンダーレス男子に愛されています。~』(読売テレビ・日テレ系)では主演を務め、中性的な魅力を存分に発揮した。

今年も1月7日に『怖い絵本』(NHK Eテレ)で原作・柳田国男、文・京極夏彦の「かっぱ」に出演し、演技と朗読を披露する。さらに『シジュウカラ』(テレ東系)は、山口紗弥加を相手に「18歳差の恋」を演じる話題性十分の作品だ。

3人目は、2020年3月から2021年2月まで戦隊シリーズ『魔進戦隊キラメイジャー』(テレビ朝日系)で主演を務めた小宮璃央(19)。終了後は『プロミス・シンデレラ』(TBS系)とスピンオフ作『シンデレラ・コンプレックス』(Paravi)、『顔だけ先生』(東海テレビ・フジテレビ系)に出演し、さらに『JKからやり直すシルバープラン』(テレ東系)では主演を務めた。

今年は1月8日に『ラーメン大好き小泉さん 二代目!』(フジ系)に出演するほか、11日から舞台『GRAVITY』にも挑戦。演技を磨くのはもちろん、すでに写真集を発売済みであり、情報番組『ラヴィット!』(TBS系)のシーズンレギュラーにも挑戦済みなど、急速に顔と名前を売っている。

■異なる若者を演じ分けられる逸材

  • 池田優斗

4人目は、昨年『きれいのくに』(NHK)で事実上の主人公を演じた青木柚(20)。それ以外でも、『アノニマス~警視庁“指殺人”対策室~』(テレ東系)、『プロミス・シンデレラ』(TBS系)、『24時間テレビドラマスペシャル「生徒が人生をやり直せる学校」』(日テレ系)、『踊り場にて』(フジ系)に出演した。

今年は朝ドラ『カムカムエヴリバディ』(NHK)の“ひなた編”で主人公・ひなた(川栄李奈)の弟を演じる。今回は野球と恋に夢中な高校生の役だが、まさに変幻自在で、作品ごとに異なるタイプの若者を演じ分けられるのが強みだ。

5人目も、さまざまな学生役を演じた池田優斗(16)。昨年は、『青のSP―学校内警察・嶋田隆平―』(カンテレ・フジ系)でやんちゃな問題児、『ここは今から倫理です。』でイジメられた過去を持つ地味な生徒を同時期に演じ分けた。

さらに『ハコヅメ~たたかう!交番女子~』(日テレ系)で痴漢事件の鍵を握る学生を演じ、『お耳に合いましたら。』(テレ東系)でも演じたのは高校生役。同世代ではアイドル俳優やイケメン俳優が大半を占める中、物語に溶け込む演技力を持った希有な存在となっている。

6人目は、若き名バイプレーヤー的な存在として業界評価の高い望月歩(21)。昨年は、『監察医 朝顔』(フジ系)で医学生役としてレギュラー出演したほか、大河ドラマ『麒麟がくる』(NHK)の終盤に細川忠興を演じた。さらに『DIVE!!』(テレ東系)と『消えた初恋』(テレ朝系)ではジャニーズ主演に華を添える万能助演ぶりを見せている。

■「父超え」二世、朝ドラ話題の庭師

  • 若林時英

  • 東啓介

7人目は、父・窪塚洋介を「超える」という声もある窪塚愛流(18)。ドラマデビューとなった昨年は、いきなり『ネメシス』(日テレ系)、『あのときキスしておけば』(テレ朝系)、『SEIKAの空』(TELASA)、『この初恋はフィクションです』の4作に出演した。今年も1月スタートの『ファイトソング』(TBS系)にレギュラー出演する。

8人目も、同じ『ファイトソング』に出演する若林時英(22)。12歳のときに蜷川幸雄さんの舞台『身毒丸』に出演した逸材であり、その後も映画『ソロモンの偽証』、『3年A組-今から皆さんは、人質です-』(日テレ系)、『いだてん~東京オリムピック噺~』(NHK)などの話題作への出演を重ねてきた。ムードメーカーも地味なキャラもできる万能型だ。

9人目も、同じ『ファイトソング』に出演する東啓介(26)。ミュージカルを主戦場にしていたが、昨年の『ウチの娘は、彼氏が出来ない!!』(日テレ系)で菅野美穂と浜辺美波が演じるダブルヒロインからひと目ぼれされる整体師役に抜てきされた。さらに『つまり好きって言いたいんだけど、』(テレ東系)に出演するなど、身長190cmの正統派イケメンだけに希少価値が高い。

10人目は、朝ドラ『カムカムエヴリバディ』(NHK)で初代ヒロインの運命を変えるアメリカ人を演じた村雨辰剛(33)。スウェーデン出身だが、日本に帰化したイケメン庭師としてタレント活動をはじめ、『みんなで筋肉体操』(NHK)への出演でも知られる。今年も1月から『わげもん~長崎通訳異聞~』(NHK)に出演するなど俳優業への期待値も高い。

いずれも単なるイケメンではなく、演技経験、存在感、可能性を秘めた俳優ばかり。ブレイク間近の若き俳優たちを一年間追いかけてみてはいかがだろうか。