俳優の菅田将暉が主演する日本テレビ系ドラマ『コントが始まる』(毎週土曜22:00~)の福井雄太プロデューサーが7日、取材に応じ、作品に込めた思いなどを語った。

  • (左から)有村架純、菅田将暉、神木隆之介、仲野太賀、古川琴音=日本テレビ提供

菅田、有村架純、神木隆之介、仲野太賀、古川琴音というキャストたちによる20代後半の若者たちの青春群像劇を描く同ドラマ。福井Pは「青春群像劇って時代と寄り添っているものなので、言葉や表現でその人たちの生き様を描くという、今の連続ドラマにおいてあまり見ない形にチャレンジしたいなと思って始めました」と、企画の経緯を語る。

青春群像劇の中でも“20代後半”にフォーカスしたのは、「私は今34歳なんですが、この頃はいろんなことを思ったんですよ。プライベートでは結婚云々あるし、友人関係とかいろんなことが変わってくるし、仕事でもだんだんリズムができてきて、向こう10年をどうするんだろうと考えたりとか、10代の青春とはまた違い、20代前半の大人になる・ならないの葛藤とも違い、20代後半ってすごくいろんな選択が迫られる時期だなと思って。そんな人々の生き様を、金子(茂樹)さんの脚本で見てみたいなというのを思いました」と狙いを説明。

その上で、「失敗されることが許されないとか、ちょっとうつむきがちな世の中に、それでも生きていくことの美しさや、“1人じゃないんだ”っていうことを一生懸命伝えられたら」と、作品に込めた思いを語る。

その世界観は、以前から共に「青春群像劇をやりたい」と話し合っていた脚本の金子氏が「見事に表現してくれています」と全幅の信頼。「金子茂樹の繰り出すキラキラしたセリフや会話劇、姿だったりというのを、本当に楽しんでいる状態で、完成品を見たときに、自分にとってこれは最高傑作だなと思いました。誰かにとっての宝物のような作品になれたんじゃないかと思っています」と胸を張った。

お笑いトリオ「マクベス」を演じる菅田、神木、仲野の撮影現場での様子を聞くと、「全員ボケますし、それに対して全員ちゃんとツッコむので、いいバランスの3人だなと思います。本当に仲がいいんです」といい、「お芝居をする、表現をするということでもいろんな話し合いをされてますし、本当に他愛もないことも含めて話されている姿を見て、『この人たちと一緒に作品を作れて楽しいな』と思って、僕も一緒に青春させてもらってる感じなんです」と表現。

「同じ熱量を持って集まった人がいて、同じように前を向いて、同じように物を作っているという空気感。自由なことに挑戦できる満足感がそこにあって、現場にいると『この時間ってとてもかけがえがないな』ってすごく感じるんです」と、作り手としての喜びを語る。

そんな現場の様子を金子氏に伝え、脚本を紡ぎあげていくそうだが、「お互いに“あの時思ったこと”や“この時感じたこと”みたいなものを、本当に日常会話のように話しながら、その流れの中で物語を作っていくので、現場ではキャストの皆さんと青春してる感じなんですけど、脚本の打ち合わせをしてるときは、金子さんと青春してる感じなんです(笑)」と話し、満足度の高い作品作りが伺えた。