ニッセイ基礎研究所は10月28日、レポート「コロナ禍をうまく乗り切っているのはどの国か?-50カ国ランキング」(2020年10月更新版)を発表した。2020年10月14日時点までのデータを基に、各国・地域の「コロナ被害」と「経済被害」を数値化しランキング化した。

コロナ対策、1位「台湾」、最下位「英国」

  • 各国のコロナ対策の評価(出典:ニッセイ基礎研究所Webサイト)

総合順位では、7月に続いて「台湾」が1位を獲得。台湾は感染者数が少ないことに加え、経済状況では半導体事業が好調なことから、「GDP損失は7月時点よりかなり小さくなる」(ニッセイ基礎研究所)と予想している。

以下、2位「韓国」(前回5位)、3位「ニュージーランド」(同8位)、4位「日本」(同9位)、5位「パキスタン」(同12位)、6位「ベトナム」(同対象外)、7位「中国」(同5位)、8位「ノルウェー」(同10位)、9位「タイ」(同4位)、10位「シンガポール」(同11位)と続いた。この他、「ロシア」は17位(同31位)、「米国」は21位(同41位)となった。

日本は、緊急事態宣言後に感染第2波に襲われたものの、他国と比べて感染者数が少なく、死亡者も低水準であることから、前回より順位を上げた。

一方、50カ国中、評価が最も低かったのは「英国」(同43位)。次いで49位「ペルー」(同49位)、48位「フランス」(同45位)、47位「スペイン」(同45位)、46位「ベルギー」(同43位)、45位「コロンビア」(同37位)、44位「アルゼンチン」(同19位)、43位「オランダ」(同34位)、42位「イタリア」(同40位)、41位「メキシコ」(同45位)となった。

南米や欧州においては、「コロナ被害」と「経済被害」の両方が悪く、順位を下げている国が目立った。今後については、「不確実性は依然として高く、各国ともに油断ができない状況が続きそうだ」と分析している。