赤ちゃんから大人まで、下着からスーツまでそろうユニクロ。「なんでもある」イメージを持つ人も多いと思いますが、そんなユニクロで最近発売されたとある商品が話題になっています。

その商品を知るきっかけになったのは、まちるだ/Machiko Yamashitaさん(@machiko1015)が投稿したこちらのツイートです。

子ども用にユニクロの肌着を探してた時にさ、「なんで160サイズのボディスーツが必要なの?」と一瞬思ったけど、レビューを見て納得した。
コメントが感謝の嵐だった。(@machiko1015より引用)

このボディスーツとは、ユニクロが販売する「コットン前あきクルーネックボディスーツ」(990円/税別)で、股下をスナップで留めるタイプの肌着。服がめくれてもお腹が出ないので、よく赤ちゃんや幼児が着ているイメージのある肌着ですが、このボディスーツに110~160センチの「キッズサイズ」があるというのです。

  • コットン前あきクルーネックボディスーツ(990円/税別)

ユニクロに限らず、多くのベビー服ブランドが展開しているこのロンパースタイプの肌着。しかしまちるださんと同様、「どうしてそんな大きいサイズが必要なの? 」と思った方も多いはずです。しかしその理由は、ユニクロのオンラインストアの商品レビューを見ると明らかになります。

「抱っこの介助で肌着がずり上がる」
「胃ろうや呼吸器があるためかぶるタイプの服の着脱がとても大変でした」
「オムツが気になって自分で脱いでしまう」

レビューには、障がいを持つ子どもや医療的ケアが必要な子どもがいるご家族からのコメントが多く寄せられていたのです。

また、これまではこのサイズの前あきロンパースをこの倍の値段で購入したり、睡眠時間を削って自作したりしていたという人も多く、1枚990円(税別)という値段で手に入るという点にも感動の声があがっていました。

そして、「ユニクロさんありがとうございます」「今後も作り続けて欲しいです」「少数派の意見を聞いて商品化していただき心から感謝しています」「信じられないくらい嬉しいです」といった感謝の声が印象的でした。

ユニクロに聞いてみた

実際、このボディスーツのキッズサイズ展開について、ユニクロの方に話を聞いてみました。

――今回話題となっている前あきボディスーツのキッズサイズは、いつ頃から展開されているのでしょうか?

今年の9月に新発売いたしました。

――障がい児や医療的ケア児のご家族から感謝の声が上がっていますが、大きいサイズまで展開した理由などはあるのですか?

より幅広いお客様のご要望にお応えするため、こちらのサイズ展開となりました。前あきインナーは、かぶりのインナーが脱ぎ着しづらいすべての方のために誕生しており、ウィメンズ、メンズ、キッズで展開しております。

――キッズだけでなく、大人用のサイズでも展開されているんですね。そのほか、この商品で工夫されている点などはありますか?

肌にやさしいコットン素材を採用し、ぬいしろが肌に当たりにくい仕様となっております。また、動いても外れにくいスナップボタン仕様により、着脱も簡単です。さらに、股の部分を長めに設計しており、おむつを重ねづけしても、おしりをしっかりとカバーします。

――たしかに、レビューにも「おむつを重ねづけしているため股部分が長くて助かる」という声もありました。今回、このように話題になっていることについて、どのように思われますか?

今回の商品は、お客様の要望をうけて誕生しました。今後もお客様の声に耳を傾けながら、商品開発に努めてまいりたいと思います。


990円で機能的な肌着が買える。ファストファッションが主流となった今、ごく当たり前のことかもしれません。しかし、それをこんなにも求めていた人たちがいたのです。その声を拾い上げて商品に反映する、素晴らしい企業努力といえますね。