ミックスウェーブは、カスタムイヤホンで知られるUnique Melody(ユニークメロディ)の新製品「MEST(メスト)」を5月29日に発売する。ダイナミック型、バランスド・アーマチュア(BA)、静電型、骨伝導の4種類のドライバーを採用したクワッドハイブリッド構成が特徴で、空気振動と骨振動で音を届けるという。価格はオープンプライスで、店頭価格(税込)は16万9,950円前後を見込む。

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    MEST(メスト)

2019年12月の「ポタフェス 2019 冬 東京」で試作機が出展され、2020年4月の「春のヘッドフォン祭2020 ONLINE」で発表された製品。今回、発売が正式に告知されたかたちだ。

複雑なデザインで光を乱反射させ、見る角度によって異なる表情を見せるというカーボンファイバーシェルに、低域用のダイナミック型×1、中高域用のBA×2、高域用のBA×2、超高域用の静電型×2と、骨伝導×1を搭載。クワッドハイブリッド構成となっている。空気振動による「気導音」と骨を伝わる振動による「骨導音」の両方を使って音を届け、「全く新しいユニークなリスニング体験を生み出す」としている。

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    カーボンファイバーシェルにダイナミック型、バランスド・アーマチュア(BA)、静電型、骨伝導の4種類のドライバーを搭載したクワッドハイブリッド構成が特徴

骨伝導ドライバーは振動をフェイスプレートからシェルを伝って耳に届けるため、ドライバーの大きさや取り付ける位置など、さまざまな課題があったという。そこで、外形が小さく軽量な多層圧電セラミックス骨伝導ドライバーを開発し、MEST専用設計のフェイスプレートに配置。骨伝導ドライバーとフェイスプレートをより密着させることで、ドライバーの振動を無駄なく届けるという。

カーボンファイバーシェルは、通常のアクリル製の本体より強度が高く、軽い点が特徴。カーボンファイバーを使ったシェルは製造の難易度が高く、アクリルの本体よりも製造に時間がかかるという。Unique Melodyでは、日々トレーニングを行い経験を積んだスタッフが手作業で仕上げる。

新たに金属製のエアフローチューブを採用。イヤホンを付けた状態でも耳道内に空気の流れをつくり、耳に入る空気圧を下げてリスニング中にかかる耳への負担を軽減。チューブ内フィルターで空気量をコントロールし、耳道内と外部の圧力のバランスをとって「心地のいい自然なサウンドを生み出す」という。

再生周波数帯域は20Hz~55kHz。入力感度は116dB SPL/mW。インピーダンスは16Ω。ケーブルはカスタム2pin端子で着脱可能で、入力は3.5mmステレオミニ、長さは約122cm。Dignis製のオリジナルレザーケースや、シリコンタイプとフォームタイプのイヤーピースが付属する。

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    高強度で軽量なカーボンファイバーシェルは、金属製のエアフローチューブを採用。ケーブルはカスタム2pin端子で着脱できる