相鉄グループは27日、今年度の鉄道・バス設備投資計画について発表した。2020年度は鉄道事業178億円・バス事業8億円の設備投資を実施。相鉄・東急直通線向け車両20000系を新たに6編成導入するなど、2022年度下期(予定)の開業に向けた準備を着実に進めるとしている。

  • 相鉄・東急直通線向け車両20000系。既存の1編成に加え、2020年度は新たに6編成を導入する予定

  • 20000系の車内

相鉄・東急直通線向け車両20000系は2018年2月に1編成導入され、相鉄線内で運用されている。その後、相鉄・JR直通線向け車両12000系が導入される一方、20000系の導入は進まなかったが、2022年度下期に予定される相鉄・東急線の開業に向け、今年度から20000系の導入が本格化。既存の1編成に加え、今年度中に6編成(計60両)を順次導入する予定となった。2023年度までに全16編成の導入を計画している。

「デザインブランドアッププロジェクト」の統一コンセプトにもとづく既存車両と駅舎のリニューアルも引き続き実施される。車体を「ヨコハマネイビーブルー」で塗装し、内装等も改良する車両リニューアルでは、これまでに9000系リニューアル車両をはじめ、8000系リニューアル車両も登場。今年度は新たに10000系1編成をリニューアルするとのこと。快適性向上に向けた9000系の空調システムの改良も行われる。

  • 9000系リニューアル車両に続き、8000系リニューアル車両も登場。今年度は10000系1編成のリニューアルが予定されている

南万騎が原駅では駅舎がリニューアルされる予定で、シースルー改札の設置とブランドアップ工事などが行われる。西谷駅と希望ケ丘駅では今年度、待合室の設置工事を実施予定。海老名駅では2022年度に予定される新駅舎開業に向け、今年度は鉄骨工事や仮改札への切替え、既存駅舎の解体などが行われる。

相鉄線では、2022年度末までに全駅でホームドアを設置予定としており、今年度は二俣川駅、大和駅、湘南台駅で設置するとともに、ホームの補強や列車定位置停止装置(TASC)などの準備工事も進める。鉄道事業ではその他、分岐器の交換、本線の軌道の改良(おもに道床の交換)、構造物の改修など、さらなる安全性強化に向けた取組みも実施。バス事業では大型乗合バス17両(うちハイブリッドバス10両)を導入するほか、より安全性の高いASV型の高速バス2台を導入するという。