3月29日に亡くなったお笑いタレント・志村けんさんの冠バラエティ番組『志村けんのだいじょうぶだぁ』(フジテレビ系、87~96年)の動画が18日、志村さんの所属事務所・イザワオフィスのYouTubeチャンネルで公開された。

志村けんさん

順次公開していく10本の動画のうち、#1は「広告のない動画」、#2~#10は「広告付き動画」として配信。得られた収益のうち、必要最低限の経費を除いた全額を、日本赤十字社に寄付する。

同番組は、「諸事情により、テレビなどで目にしていただく機会がなく、今後についても、残念ながら限りなくゼロに近い状況」(イザワオフィス、以下同)だったが、「志村けんの全盛期とも言える時期の作品が、このまま人々の目に触れられず、再び世に出ないまま葬り去られてしまうことに対して、大きな葛藤がありました」という。

そんな中、「志村けんが新型コロナウイルス感染症によって亡くなり、現在も日本に限らず、世界中で猛威を奮う新型コロナウイルスとの戦いにおいて、志村けんを失った弊社が、社会に対して何を発信し、最前線で働く医療従事者にどのような支援ができるのかを検討した結果、インターネット動画配信サイト『YouTube』に当該のコント動画を公開し、本コンテンツから得られる収益を、諸経費を除いた上で、日本赤十字社に全額寄付することを、ご遺族をはじめとした関係各所にご理解をいただいた上で、決定いたしました」と、今回の動画公開が実現した。

公開されたコントには、『志村けんさん追悼特別番組 46年間笑いをありがとう』(フジ、4月1日)でも放送されなかった、覚せい剤取締法違反容疑などで逮捕された田代まさしが出演しているものも含まれている。

同社では「新型コロナウイルス感染症が猛威を奮い、世界中が暗く沈んでしまっている昨今。志村けんと共演者、制作スタッフが作り上げた『本来であれば処分されるのを待つのみ』であった本作品群が、新型コロナウイルスと戦い続ける世界各地の家庭を明るくする一助となり、寄付により日本赤十字社の諸活動が、より多くの方々を助けることを、弊社スタッフ一同、願っております」としている。