JavaScriptは、Webブラウザで実行されるプログラミング言語として代表的な存在だ。しかし、JavaScriptで大規模アプリケーションを開発するのは難しいとして、代替のプログラミング言語、JavaScript風プログラミング言語、JavaScriptのスーパーセットとして開発されているプログラミング言語が存在している。これらの中からどれを選択すればよいかを判断するのが難しい状況にあるが、多くのユーザーは「TypeScript」を代替言語として使う動きが出てきているようだ。

State of JavaScriptは、2019年におけるJavaScript関連の調査データとして、「The State of JavaScript 2019」を公開した。調査の対象にJavaScriptの代替言語に関するものがあり、他の言語を引き離してTypeScriptが強い人気を示している。

TypeScriptはMicrosoftが開発しているプログラミング言語。JavaScriptに対してオブジェクト指向および静的型付けを追加したスーパーセットとなっており、さまざまな用途で利用できる。

  • JavaScript代替プログラミング言語ランキング - 資料: The State of JavaScript提供

    JavaScript代替プログラミング言語ランキング - 資料: The State of JavaScript

  • JavaScript代替プログラミング言語ユーザ意識割合 - 資料: The State of JavaScript提供

    JavaScript代替プログラミング言語のユーザー意識 - 資料: The State of JavaScript

  • TypeScriptユーザ意思割合推移グラフ - 資料: The State of JavaScript提供

    TypeScriptユーザーの意識の推移- 資料: The State of JavaScript

比較対象としてはReason、Elm、ClojureScript、PureScript、Flow、CoffeeScript、Dart、Vanilla JS、Svelte、ES6、Scala、Kotlin、Vue.js、Babel、jQueryなどが挙げられている。TypeScriptは2016年から順調に利用を増やし、ユーザーの満足度も得ている。TypeScriptは今後も利用が増加する可能性が高い。

The State of JavaScript 2019の調査に協力したユーザーは2万1717名で、世界中のJavaScriptユーザーが回答している。最も多いのは米国の4509名で、これに英国の1227名、フランスの1056名、ドイツの967名、カナダの757名が続いている。日本からは118名から回答があり、全体の0.6%ほどとされている。The State of JavaScriptの調査は2016年から実施されており、JavaScript関連の技術のトレンドがどのように変化しているかが示されている。