三菱重工エンジニアリング(三菱重工グループ)は10日、広島高速交通が運営する広島新交通1号線アストラムライン向けの新交通システム新型車両7000系を10月4日に車両基地へ搬入したと発表した。

  • アストラムライン向け新型車両7000系

アストラムラインの新型車両7000系は、三菱重工エンジニアリングが2017年に広島高速交通から既存車両の更新用として計66両(11編成)を受注し、2019~2025年度にかけて順次納入していく。今回、搬入された編成はその初号編成となる。今後は試運転など調整を重ね、2020年3月の営業運転開始に向けて準備を進めていく。

新型車両7000系では、軽量かつ高い耐久性とリサイクル性を備えたオールダブルスキンアルミ構体を採用。台車に軽量、高耐久性、低振動、低騒音、メンテナンスの容易性を備えた三菱重工エンジニアリング製最新型ボギー台車「T-smover」、シートに快適性を追求した次世代の車両用シートである「G-Fit」をそれぞれ搭載し、乗り心地の向上を図っている。

新交通システムは道路上の空間を有効利用するために考案され、ゴムタイヤを用いることで、騒音・振動による沿線環境への影響を与えない優れたシステムとされ、1981年から日本の多くの都市で導入されている。広島高速交通が運営するアストラムラインは1994年8月に開業。広島市中心部の本通駅から北西に位置する広域公園前駅までを結ぶ18.4kmの路線で、新交通システム路線では日本最長だという。