ソニーのフルサイズミラーレスカメラ「α7R IV」が登場しました。既報の通り、有効6100万画素という高画素のフルサイズセンサーを採用した高画質モデルで、グリップの形状やボタン配置などを改善して使い勝手を向上させました。発売は9月6日で、予想実売価格は税別40万円前後となっています。

ここでは、α7R IVの発表会で実機を触った様子を紹介したいと思います。

  • ソニーの担当者が「モンスター」と表現する、有効6100万画素の高画素モデル「α7R IV」

“小指余り”が改善されたのは、望遠撮影派に朗報

実際にα7R IVに触れてみると、持ち心地がだいぶ良くなったと感じます。特に、これまでのα7シリーズをホールドすると小指が余ってしまう…と感じていた人ならば、違いを実感できるでしょう。特に、大口径望遠レンズのような重量級レンズを装着したときに威力を発揮しそうです。

シャッターボタンのフィーリングやシャッター音も良好です。動画性能の向上も注目したいところ。新しいショットガンマイクロホンでのデジタル音声収録に対応したことで、音声を聞いてみると想像以上に効果は高いと感じます。

高画素ながら、連写やオートフォーカスなどαならではのパフォーマンスは健在で、さらに性能が高まった防塵防滴構造を含め、長く使うほどメリットを感じそうなカメラに仕上がっていると感じました。

  • デザインは既存モデル「α7R III」を継承します

  • 本体背面。ボタンの押しやすさを高めています

  • グリップは大型化やデザインを変更し、持ちやすさが向上しています

  • α9とは異なり、左肩には何もありません

  • 有効画素数6100万画素のフルサイズセンサーを搭載。同社は「表現力は中判カメラ並み」とアピールしています。もちろん、ボディ内手ぶれ補正機構は搭載しています

  • α7R IV(左)とα7R III(右)を比べると、グリップ部分で少し違いはありますが、正面から見るとあまり違いはありません

  • 上部から見ると、α7R IV(左)のほうがやや厚みがあります。グリップが大きくなったことに加え、防塵防滴性能によって厚みが増したそう。シャッターボタンの位置も少し変わり、これによって握ったときに小指が余りづらくなりました

  • 背面を見ると、いくつかボタンの形状が変わったほか、押したときの感触が分かりやすくなりました

  • α7R IV(左)とα7 III(右)を比べると、電子ダイヤルが露出しているのが相違点です

  • 露出補正ダイヤルにはロックが追加されました

  • α7R IVの内部パーツ。シャッターユニットも刷新され、シャッター音がよりしっとりとしたものとなっています

  • ピクセルシフトマルチ撮影によって、2億4000万画素という超高画素での撮影も可能。このレベルだと、こうした大判の撮影でも精細な描写が得られます

  • デュアルSDカードはどちらもUHS-IIに対応。スロット1が上、スロット2が下に変わりました

  • インタフェース類。USB Type-CはUSB PDには非対応ですが、充電自体には対応しています

  • シンクロターミナルも装備しています

  • バッテリーは従来通りですが、高画素化したにもかかわらずバッテリー寿命は約650枚(モニター使用時)から約670枚になりました

  • α7R IVの作例。高画素のため、ピントやブレはかなりシビアという印象ですが、ジャスピンだと高い解像感を見せます

  • こちらもα7R IVの作例。瞳AFのおかげで、構図に専念できるのがポイント。動画撮影時も瞳AFが働くのも見逃せません