アイマトリックスは7月16日、AI(人工知能)/ディープラーニング技術を使用し、日本語を含む多様な言語のメールをリアルタイムで解析・評価する機能と、メールデータからメール送受信者の関係解析を行うという関係性解析機能を搭載した、新バージョンのメール評価システムである「マトリックス インサイト」を発売した。出荷開始は2019年第4四半期の予定。

同社はメールセキュリティ製品である「マトリックス スキャン」及び「マトリックス ゲート」を持ち、メールをビッグデータとしてビジネスに有効利用する「マトリックス インサイト」を開発した。

新製品は、同社独自のリアルタイムディープラーニング技術を活用し、ビジネスメールの特徴を学習・解析し評価する。

同製品では、内部不正や誤操作など組織の情報資産を脅かす可能性のあるメールに加え、社内外へのコンプライアンス違反、下請法違反の早期発見及び組織に埋もれた斬新なアイデアや革新的な提案などの組織活動の可視化など、潜在的なリスクや埋もれている商機をなどを検知するという。

新機能としては、組織の多国籍化に対応するメールの多国言語解析・評価及び、組織の複雑化・不透明化に対応するメール送受信者間における関係性解析の2点があり、多国言語解析・評価エンジンは、メールの文章に使用されている言語の種類に依存せずに、メールをリアルタイムで解析・評価するシステム。

例えば、海外支店でやり取りするメールに機密情報や不適切な表現を含む場合や海外支店内で出ている改善提案など、ビジネスチャンスの損失に繋がるようなメールは言語を超えて管理者に通知するという。

メール送受信者における関係性解析では、メールビッグデータの持つ特性を最大限活用するため、ビッグデータを解析し、送受信者や所属する組織との関係性を解析する技術を開発したという。

同技術は、既に取得済みの特許「グラフ理論を用いた解析方法、解析プログラム及び解析システム」に基づく、同社独自というグラフ理論応用解析手法で、これにより個人またはグループなどの複数階層にまたがる関係性、感情・関係の強度の可視化を実現するとしている。

社内間の人間関係に加えて取引先との関係性なども解析でき、その関係性に変化が生じた場合は迅速な対応が可能になるという。

社内間のパワハラ・セクハラを含め、下請法抵触や取引先との関係性の変化、斬新なアイデアや革新的な提案など、従来の解析技術では難しいという組織内で埋もれやすい複雑な関連性を可視化するという。