豊田通商は19日、AIを用いた画像解析で車両検査サービスを提供するイスラエルのスタートアップ企業UVeye Ltd.への出資を発表した。

UVeye社はカメラを搭載した車両撮影ハードウェアを用いて画像から異常を検知するソフトを開発。撮影ユニットの上に自動車を通し、スキャンさせることで錆、オイル漏れ、部品欠落などの車両異常や異物検出を行うシステムを機械学習で構築している。同システムは現在世界70カ所で導入されているそうだ。

  • 車両下部撮影ユニット。車両を通して効率的にスキャン(同社資料より)

    車両下部撮影ユニット。車両を通して効率的にスキャン(同社資料より)

  • 車両下部の画像データの様子。重ねた機械学習により異常がわかるメカニズムだ(同社資料より)

    車両下部の画像データの様子。重ねた機械学習により異常がわかるメカニズムだ(同社資料より)

UVeye社は、3月の公式ブログに"Autonomous Vehicles: Leading the Future of the Automotive Industry?"と題した記事を投稿しているが、ほんの数年前までSFの世界だと思っていた自動運転は急速な進展は車検システムの再評価へと繋がっている。同社では現在、走行時にも隠れた物体や脅威を検出するスキャンやタイヤの空気圧不足検知など新たなシステムを開発していることを明かしている。

豊田通商は、今回の出資によりUVeye社のビジネスパートナーとして製品やサービスの販売権を取得。子会社の豊通オートモーティブクリエーションと共同で自動車業界やセキュリティ業界への販売、新たな検査サービスの開発とサービスの拡充を図る。