最近は衣類をハンガーにかけたまま、スチームでシワ取りできる「衣類スチーマー」が人気です。衣類スチーマーならアイロン台が必要なく、すばやくシワ取りできるほか、スチームによる脱臭効果も期待できます。

パナソニックは衣類スチーマーの新モデル「NI-FS750」と「NI-FS550」を4月20日に発売します。そこでパナソニックは新モデルを体験できるプレス向けセミナーを開催しました。価格はいずれもオープンですが、推定市場価格はNI-FS750が14,000円前後(税別)、NI-FS550が12,000円前後(税別)です。

  • 2019年モデルの新型衣類スチーマー「NI-FS750」、タンク容量が大きく進化しました。色はピンクゴールドとシルバーの2色をラインナップ

タンク容量が2倍に、継ぎ足しいらず

従来のパナソニック衣類スチーマーは、スチーム用の水タンク容量が50mlで、約4分の連続使用が可能でした。ただし同社のアンケートによると、パナソニック衣類スチーマーユーザーのうち48%は、作業の途中に給水する「水の継ぎ足し」をしているそうです。そこで、新モデルのNI-FS750は水タンク容量を従来の2倍である100mlに増量しました。

  • 内蔵されているタンクの大きさはこれだけ違います。左が新モデル「NI-FS750」のタンク、右が従来モデルのタンク

水タンクを大きくすると、当たり前ですが本体が重くなります。衣類スチーマーは基本的に、手で持ち上げた状態で使う製品なので、重くなると作業効率が落ちてしまいます。そこで、NI-FS750はタンクの高さを抑えた低重心設計を採用しました。本体重量は約50g増え、水を満杯にした場合は約100gの違いがあるのですが、体感重量は前モデルとほぼ同じです。

  • 100mlタンクのNI-FS750(写真左)と、50mlタンクのNI-FS550(写真右)のカットモデル。NI-FS750はタンクを低く設計することで、本体の高さを2cmダウン。重心を低くすることで、作業時に重く感じないよう工夫されています

  • 2013年から2018年までに発売された歴代の衣類スチーマー。デザインは大きく変わっていませんが、機能は着実に進化しています

  • たとえば2018年モデル(写真右)までは、タンクの水が通るパイプがタンク上部から出ていますが、新モデルNI-FS750(写真左)は少しでも重心を低くするために、パイプを本体下から取り回しています。重心の低い構造を実現するために設計していることがよく分かる構造です

レジェンド松下氏による実演も

今回のセミナーでは、テレビ通販などで人気の実演販売士・レジェンド松下氏による実演デモンストレーションもありました。松下氏は「普段アイロンがけをしない男性は、アイロンの温度はどうすればいいのか、といった基礎知識がありません。ですがパナソニックの衣類スチーマーなら、スイッチを入れてスチームを当てるだけ。素材ごとに温度を設定するといった面倒はありません」と、家事に慣れていない人でも使いやすいことをアピール。実際にNI-FS750を使って、シワだらけになった綿シャツをサッとシワ取りしてみせました。

  • 操作は本体にある電源スイッチを入れるだけ。温度などの設定は不要なので迷いません

  • スチームを出せるようになるまでの予熱時間はなんと24秒。ハンドル上部にあるLEDが点滅していたら予熱中。点灯したら予熱終了の合図です

  • ハンドル下にあるスイッチを押すとスチームが噴出します

2回スイッチを押すと3秒間だけ3倍の大量スチームが噴出する「瞬間3倍パワフルスチーム」になります

松下氏によると、NI-FS750の魅力は3つ。1つ目は予熱時間が短く、約24秒で立ち上がること。2つ目は、本体を上に向けても横に向けても、どのように持っても強力なスチームが出続ける「360°スチーム」。3つ目は、スチームアイロンとしてだけでなく、プレスアイロンとして使える「2WAY(スチーム&プレス)」なところだそうです。

プリーツの折り目つけや、袖先などの細かいシワ取りも簡単です。プレスアイロンとして使用した場合、かけ面の温度は「中温」のため、「中温から高温」表示のある衣類で利用できるのもよいところだと松下氏は話します。

  • スチーマーを縦にしても横にしても、上に向けても、スチーム量が変わりません

タンク内にある「水を吸い上げる管」にはおもりがついており、どの角度に向けても管が常に水を吸い上げる角度にセットされます。このため、タンクが上下逆さまになっても安定したスチームが作れるのです

会場で行われた綿シャツのシワを伸ばす実演。面倒なボタンまわりのアイロンがあっという間に終わってしまいました。綿・麻系の衣類は10cmを3秒くらいかけて進み、ゆっくりとした動作でスチームを当てるのがポイント

  • 松下氏の実演後は、筆者もシャツのシワ取りを体験。「引っ張りながらスチームを当てる」ことを意識すると、普段アイロンがけをしない人でも失敗なくシワ取りができました

  • 普段あまりアイロンがけをしない筆者でも、約3分ほどでここまでシワを伸ばせました

  • 使用後の100mlの水タンクは半分も減っていない状態で、あと2枚くらいはいけそうです。ちなみにNI-FS750の連続スチーム噴出時間は最大8分

  • デザイン性を兼ね備え、リビングに置いていてもなじみます

衣類スチーマーは、衣類のニオイ取りとしても優秀。スチームを当てることで、生乾き臭、ペット臭、タバコ臭、汗臭、飲食臭、加齢臭、防虫剤臭に対応できるといいます。また、高温アイロン面を衣類に押し当てることで、除菌や花粉アレル物質対策、ダニ由来アレル物質対策にもなるそうです。

  • 会場では、生乾き臭と同じニオイを出す科学物質をつけたクロスにアイロンを当て、ニオイをチェックするデモンストレーションも実施されました

  • アイロン前はムッとする不快なニオイがありましたが、アイロン後は洗濯後のような香りです

  • レジェンド松下氏によると、毎日洗えないジャケットなどはスチームを当てることで防臭効果が期待できます。これから汗をかきやすい季節には、かなり嬉しい機能です