細野晴臣

細野晴臣が音楽を担当した是枝裕和監督の映画「万引き家族」が昨日3月17日(現地時間)に香港で開催された「第13回アジア・フィルム・アワード」で最優秀作品賞と最優秀作曲賞を受賞した。

授賞式に参加した細野は受賞スピーチで「ありがとうございます、驚いています。ここにいられてとてもうれしいです。万引き家族の音楽はそれほど多く作曲したわけではないですが、とてもシンプルなものなのに、万引き家族のおかげで僕の音楽を見つけてくれてとても幸運です。これからもいっそうがんばります。謝謝(シェイシェイ)!」と感謝の言葉を述べた。

細野はこののち取材に応じ「まさか受賞すると思ってなかったから、スピーチ用意してなくて困っちゃった。アドリブですよ」とコメント。「万引き家族」の音楽について「今までにない、庶民、底辺にいる人たちの描写。音楽というよりも生活のSEを作ろうと思いました。あんまり音楽的に聞こえないようにしたんですけど、まあ音楽的になっちゃった。でも1つのカラーができたんで。自分では気に入ってます。あそこで作った音楽を自分のソロで生かして作っていきたいなと思ってますね」と語った。また是枝監督との作業については「是枝さんの音楽に対する繊細な感受性。僕も気を使いました(笑)」と笑みを見せながら「僕、リリー・フランキーさんが好きなんですよ。彼の存在がすごくヒントになりましたね。実は最初はリリーさんっぽく、マンボとか作ってたんですけど、是枝さんがダメって言って。いろいろ試行錯誤して、生ギターを入れたらそれが気に入られたという。生ギターを中心にしました」と音楽制作を振り返っていた。