東武鉄道は16日、東上線の新種別「川越特急」の出発式を池袋駅で開催した。川越特急は池袋~川越間を最速26分で結び、50090型をクロスシートで使用する。営業初列車はラッピング車両「池袋・川越アートトレイン」を使用して運転された。

  • 川越特急の出発式を池袋駅で開催。東武鉄道池袋駅長の出発指示合図で発車した(写真:マイナビニュース)

    川越特急の出発式を池袋駅で開催。東武鉄道池袋駅長の出発指示合図で発車した

出発式は川越特急の車内アナウンスを担当する「女子鉄アナウンサー」久野知美さんが司会を務め、発車に先立ち池袋駅南口改札前の特設会場で式典が行われた。東武鉄道の鉄道事業本部長、都筑豊氏が挨拶し、川越特急について「ターミナル駅である池袋駅から、年間700万人を超すお客様が訪れる観光地『小江戸』川越の最寄り駅、東武川越駅まで最短26分で運行でき、特急料金等はいただかない特急となっております。東武の川越特急をご利用いただき、川越に足を運んでいただければと思います」と述べた。

都筑氏は川越特急にも使用される「池袋・川越アートトレイン」について、「豊島区、川越市、東武鉄道が連携して作った車両。画家の古家野雄紀氏に依頼し、川越の魅力をコミカルに、グラフィカルに描いていただきました。ぜひご覧いただき、川越をさらに知ってほしい」と説明。10両編成の車両一面を用い、車両ごとに異なるデザインで川越の四季や魅力ある風景を描いている。川越特急の一部列車にコンシェルジュが乗車し、川越観光に関する案内も行う予定。出発式でコンシェルジュを紹介する場面もあった。

  • 川越特急の営業初列車は「池袋・川越アートトレイン」を使用。1番線ホームに川越特急の下り列車の時刻が掲出されている

  • 出発式では一部の川越特急に乗務するコンシェルジュの紹介も。テープカットに豊島区PRキャラクター「としま ななまる」も登場

式典の後、改札内の1番線ホームに「池袋・川越アートトレイン」を使用した川越特急の営業初列車が入線。鉄道ファンらが集まる中、東武鉄道池袋駅長の出発指示合図で発車した。なお、この日は東上線のダイヤが乱れた影響で、川越特急の営業初列車も通常より遅れ、10時11分の発車となった。

川越特急は土休日に下り2本・上り4本、平日に下り2本・上り3本、下りは池袋発小川町行、上りは森林公園発池袋行で運転。池袋~川越間は途中、朝霞台駅のみ停車し、同区間の所要時間は下り26分、上り27分とされている。川越~森林公園間は途中の川越市駅・坂戸駅・東松山駅に停車。下りの森林公園~小川町間は各駅に停車する。通常、下りは平日・土休日ともに池袋駅10時0分発・11時0分発で運転。上りは16時台以降に森林公園駅を発車し、基本的に池袋駅到着後は「TJライナー」となって折り返すとのことだった。