CES 2019の基調講演でAMDのLisa Su CEOが公開した通り、2月7日にAMD Radeon VIIが発売となる。これに先立ち、筆者の手元に評価キットが届いたので、まずは開封の儀として製品の外観を紹介したい。

パッケージはRadeon RX Vega64の時ほど高さはないが、その分やや底面積が大きくなっている(Photo01)。あと、「今回も」妙に重い。開封するとこんな感じでアクリル製の台まで付属していた(Photo02)。

  • Photo01:箱の外寸はW308mm×D307mm×H140mm

  • Photo02:付属品は特になく、これですべて

カード本体であるが、直径75mmの3連ファンが大きく目立つ(Photo03)。裏面もしっかりカバーされていた。ちなみにカバーはアルミ製で、表面は梨地肌仕上げであるが、エッジは斜めに落としてあり、そこだけアルミの地肌が覗いているあたりがデザインのポイントになっている。

  • Photo03:寸法はW270mm×D108mm×H40mm、重量は1,286.5gだった

  • Photo04:左下のKCマーク(Korea Certification Mark)では、AMDではなくATI Technologiesになっているのがちょっと面白い

Radeon RX Vega 64の写真と比較するとわかるが、Radeon VIIは結構高さがある。Radeon RX Vega 64の場合、高さがブラケット上端+5mmといったところだったが、Radeon VIIではブラケット上端+10mmほどになっており、ケースによってはギリギリという場合もありそうだ(もっともTDP 300Wのビデオカードだから、寸法的に厳しいケースでの運用はどのみち無理、という話もあるが)。またRadeon RX Vega 64にはあったGPU Tachはなくなった

ブラケット側の出力はDisplayPort×3、HDMI×1という構成(Photo05)だ。まぁこれはReferenceなので、この辺はメーカー各社の独自製品ではまた変わってくるだろう。

  • Photo05:このアングルだとわかりやすいが、本体はブラケット2スロット分よりも厚みがある。ほかのカードとの干渉もありえるので注意されたい

上面(Photo06)側に排気口が結構大きくあけてあるのは、やはりブラケット側のみに排気するのは効率が悪いということだろうか。カード後端はアタッチメント取り付け用の穴があるだけである(Photo07)。稼働中はRadeonロゴが赤く光る(Photo08)。

  • Photo06:ブラケットのギリギリまでファンが来ているので、物理的にこれ以上のコネクタは取り付けられなかったようだ。そもそもヒートシンクのフィンの方向が、ブラケットではなくカードの上面方向に排気を想定しているように思える

  • Photo07:これはPCI Express Add-in Card Retainer(カード後端側を機械的に支えるためのリテーナ)を取りつける事を想定していると思われる。もっとも最近、Retainerをサポートしたケースそのものが減ってしまった気がするが

  • Photo08:どうせなら、角の"R"がGPU Tach的に負荷で色が変わるとかだと面白かったのだが

さて、付属するアクリル製の台(Photo09)は、こんな具合にRadeon VIIを載せられるようになっている(Photo10)。手前にはRadeon VIIのダイチャームが埋め込まれていた(Photo11)。

  • Photo09:寸法はW280mm×D115mm×H64mm(右側高さ)/90mm(左側高さ)。重量は2,614g。そりゃパッケージが重いはずである

  • Photo10:店舗の展示用とかにはいいと思うのだが、ウチにこれを送って来られても……

  • Photo11:アクリル製ということもあって、いくら頑張ってもほこりを取り切れなかった事はご容赦いただきたい。それにしてもあらためて見てみるとチップコンデンサの数が凄い

そして、ダイチャームの裏に「謎の何か」が埋め込まれているのだが、これは実は電池ホルダーとLEDで、電池を入れるとこんな具合に光ってくれるというギミックであった(Photo12)。

  • Photo12:フルカラーLEDで色が変わるのだが、正直要らない

ということで簡単ながら評価パッケージを紹介した。読者が興味あるであろう性能については、もう少々お待ちいただきたい。