女優の米倉涼子と黒木華がこのほど、東京・六本木のテレビ朝日で、同局系『松本清張ドラマスペシャル「疑惑」』(2月3日21:00~)の取材に応じた。

  • 左から米倉涼子、黒木華 -テレビ朝日提供

同作では、米倉が真実解明のためには手段を選ばない敏腕弁護士・佐原貞子を、黒木が保険金目的で夫を殺したという疑惑がある"悪女"白河球磨子を演じる。

初共演となる2人。米倉が「本当に視聴者として、大好きな女優さんだったので、こういう機会をいただけてうれしかったです。新鮮で楽しかったです」と話すと、黒木も「どういうやり取りができるんだろうと楽しみでした。2人でやり合うシーンが多くて楽しかったです」と振り返った。

また、過去の松本清張作品では"悪女"を演じることも多かったが、今回は"悪女"と対峙(たいじ)する弁護士を演じる米倉は「自分が出た作品で、自分より悪女がいるのは初めてだなと。すごく新鮮でしたし、『うらやましい!』と思っちゃいました」と笑顔。さらに「球磨子はやりたい役でもあったので、『私だったらこうやるのかな』とか読みながら思ったりもしました。(黒木の演技で)『なるほど!』って思うこともたくさんあって、ますますうらやましくなっちゃいました(笑)」と語る。

一方の黒木は「難しさはすごくありましたが、本当にやりたい放題だったので楽しかったですね」と悪女役を振り返り、「いやらしさというか、生きているということへの執着だったり、"人間っぽさ"が出ればいいなと思いながらやらせていただきました」と話した。

2018年8月4日に亡くなった津川雅彦さんの遺作ともなった本作。米倉は「なんて言葉にしてよいか分からないですが、いろいろとお世話になりました。絶対に忘れられない作品になりました」と感慨深げに語り、「本当につらかったと思うんですけど、そんな中で受けてくれたお仕事だったので。最後の作品になってしまいましたが、あの時間を一緒に過ごせて本当に幸せだなと思いますね」と述べた。

今作では、米倉と黒木のキスシーンも話題になっている。米倉は「ネットではものすごい事件みたいになってますが(笑)」と反響に驚きつつ、「なかなかキスシーンとかすることがなくて、10年ぶりくらいのキスシーンでした」とのこと。黒木は「なんかすみません(笑)。光栄です」と反応していた。

そして見どころについて、米倉は「表現のしづらいドラマになっています(笑)。ただ、1つの作品としては面白みのあるドラマだと思います。黒木さんのかわいさとおぞましさの二面性や、女の戦い、男と女の掛け合いをぜひ見て楽しんでいただけたら」と呼びかけ、黒木は「たくさん映像化されている『疑惑』の中で、さらに違った見方ができる作品に仕上がっていると思います。本当に豪華な役者さんのやり合いを見られる作品になっていますので、ぜひご覧ください」とアピールした。