東武鉄道は17日、東上線で3月16日にダイヤ改正を実施し、観光に便利な時間帯を中心に、池袋~川越間を最速26分で結ぶ特急料金不要の新種別「川越特急」を設定すると発表した。東上線を代表する観光地、川越への利便性をさらに高め、「川越観光=東武東上線」のイメージの深度化を図るとしている。

  • 新種別「川越特急」としても運行予定の50090型「池袋・川越アートトレイン」7・8号車イメージ

新種別「川越特急」は50090型クロスシート車両を使用し、3月16日から運行開始。停車駅は池袋駅、朝霞台駅、川越駅、川越市駅、坂戸駅と東松山~小川町間の各駅。土休日に下り2本・上り4本、平日に下り2本・上り3本を設定し、乗車券のみで乗車できる。車内では川越観光に関する案内を自動放送するほか、一部の川越特急にはコンシェルジュが乗車し、川越観光に関する案内を実施する。

ダイヤ改正に先行し、川越のPR施策として、新たなラッピング車両「池袋・川越アートトレイン」を2月12日から導入することも発表された。導入にあたり、東武鉄道と豊島区、川越市の観光連携をより強化するため、国際アート・カルチャー都市を標榜し、2019年東アジア文化都市の開催地にも選ばれた豊島区の「アートの力」で、車両10両を大胆に使って川越の魅力を表現するという。

「池袋・川越アートトレイン」は50092号編成(10両編成)を使用。ラッピング車両の原画は、豊島区の推薦を得た「第13回池袋モンパルナス回遊美術館」公募展受賞作家でもある若手画家の古家野雄紀(こやのゆうき)氏が、川越をテーマに描き下ろした。日本画であることを感じさせないグラフィカルでコミカルな作風により、川越の四季や魅力ある風景が彩り鮮やかに、10両編成の車両一面に描かれている。

  • 「池袋・川越アートトレイン」池袋方の車体前面イメージ

同車両は2月12日以降、東上線池袋~小川町間で当面運行される予定。3月16日のダイヤ改正後、新種別「川越特急」としても運行予定となっている。