Microsoftは12月19日(米国時間)、「Announcing Windows 10 Insider Preview Build 18305|Windows Experience Blog」において、開発段階にあるWindows 10 Insider Preview Build 18305に「Windows Sandbox」と呼ばれる機能を追加したと伝えた。これはWindows 10上で動作する安全にアプリケーションを安全に実行するための軽量なデスクトップ環境で、未知の信頼できないアプリケーションを実行する場合などに利用することが想定されている。

  • Windows Sandbox - 資料: Microsoft提供

    Windows Sandbox - 資料: Microsoft

Microsoft Storeなどに登録されているアプリケーションではなく、サードパーティのWebサイトからアプリケーションをダウンロードしてインストールする場合、そのアプリケーションがマルウェアではないか、またはそのアプリケーションをインストールすることでシステムの設定が変更されるのではないかとといった懸念が生じることがある。こうした懸念に対処するため、スナップショットを作成したり、仮想環境上にWindows 10を用意してインストールしたりといったことをすればよいのだが、手間がかかるのは否めない。

今回新たに追加された「Windows Sandbox」はそうした場合に利用できる機能。ハイパーバイザー上でアプリケーション実行用のWindows 10を実行するというもので、未知のアプリケーションをインストールして試したいといった用途に向いている。

Windowsサンドボックスが閉じられると、仮想環境はクリアされ、ホストに影響を及ぼさない。ホスト環境をきれいな状態に保ったまま新しいアプリケーションを試してみたい場合に重宝すると思われる。

現状では、システムの再起動を必要とするタイプのアプリケーションをWindows Sandboxで実行することはできない。また、Windows SnadboxではMicrosoft Storeを利用することもできない。現在のところ、Windows 10 ProおよびWindows 10 Enterpriseが機能提供の対象となっている。