リコーは12月4日、9月に開発を発表した高画質コンパクトデジカメ「GR III」の試作機を国内で初めて公開しました。販売開始時期は来年の春ごろを予定しており、価格は10万円を上回る水準になるそうです。

  • リコーが「GR III」を国内初お披露目! 試作機ながらちゃんと動作していた。GRらしいキビキビとした動作や操作性は健在だった

GR IIIは、APS-C型のCMOSセンサーを搭載した「GR II」(2015年7月登場)の後継となるモデル。デザインはGRの伝統を色濃く受け継いでいて、一見しただけでは新機種だと分からないほどですが、「史上最高画質のGR」を目指すべく画質をさらに向上させたのが特徴です。

  • GRらしいデザインを継承する。本体はわずかに横幅が小さくなった

  • 背面の液晶パネルはタッチパネル化された。ボタン類も見直しが図られている

  • 左側面のWi-Fiボタンは動画モードボタンと併用となる

  • ストラップ穴は従来と同じく3カ所に用意されている

撮像素子の画素数を従来の1620万画素から2424万画素に高めるとともに、センサーシフト式のボディ内手ブレ補正機構を搭載し、手ぶれによる失敗を低減できるようになりました。GRでは初めて像面位相差AFに対応し、オートフォーカスを高速化したのもポイントです。

レンズは、35mm判換算で28mmの単焦点レンズを継承します。開放F値もF2.8で従来と同じですが、光学設計を一新しており、従来よりも描写性能を高めているそう。注目したいのが接写性能の向上で、GR IIの10cmから6cmに改良しています。

装備面では、背面液晶をシリーズで初めてタッチパネル化し、タッチAFに対応。メニュー画面のデザインも一新し、スマホのようにスワイプやタップで操作できるようにしました。さらに、内蔵フラッシュを廃止したのが目を引きます。本体は、従来よりも幅をいくぶん抑え、携帯性をさらに高めました。

  • ロック機構付きのモードダイヤルはポジションが整理された

  • レンズ周囲のリングを取り外せば、ワイドコンバーターなどのレンズが装着できる

高画質コンパクトデジカメの元祖ともいえるGRの最新モデル、正式な発表は2019年2月末に横浜・みなとみらいで開催するCP+2019となりそうです。